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December 13, 2008

ナック

自身は、さっぱりモテるタイプではないと確信しております。

まぁ、モテないよりかはモテるほうがずっとイイ!訳で

ワタシもそれは強く同意する。

そりゃぁ、周りから(女の子に)ちやほやされたら気分いいでしょ。
でも、モテる奴にはそれなりの理由があるわけで…その理由、俺も知りたいよな。
これ見た後そのことはとても強力に思いました。

発作的に気になって、いきなりソフト購入して見てみたのがこの「ナック」
そのままつづるとKNACK
訳すと「コツ」

不思議な映画らしいとは聞いてたけど、見てみたらこれは面白いコメディでありました。Knack0
ナック THE KNACK ...and how to get it
1965年イギリス
監督 リチャード・レスター
音楽 ジョン・バリー
出演 リタ・トゥシンハム、レイ・ブルックス、マイケル・クロフォード、ドナル・ドネリー

いきなり物語はマンガのような画面。
Knack2
白いタートルネックのセーターにペンダント、ミニスカートの女の子たちが列を成している。
その列が行き着く先はトーレン(レイ・ブルックス)の部屋。彼女たちは彼に愛してもらう順番待ち。



Knack3
何故だ?何故だ?部屋を貸している小学校教師のコリン(マイケル・クロフォード)はこの情景に気が狂いそう。と思ったらこれは夢。でも、実際にトーレンはモテる。いつも違う女の子を部屋に連れてくるのでコリンは気になって仕方がない。小学校の教師である身の上を考えるとそんな不順異性交遊は許されなーい!と言ったところで負け犬の遠吠え。こんな奴の行状を眺めて悶々としたくないから、今空いている部屋を誰に貸そうか?僧侶とか純真な女の子がいい、と思い「部屋貸します」の札を出す。

一方、バスに乗ってロンドンにやってきたのはナンシー(リタ・トゥシンハム)。右も左もわからない彼女は目的地のYWCAを目指し、そこらの人に道を尋ねるけど誰に聞いてもわからない。

そしてまた一方で、ロンドンのとある家。借りた部屋の壁を勝手に白く塗ったトム(ドナル・ドネリー)は家主に部屋を追い出された。「茶色は大嫌いだ」との理由。さまよい歩いた彼はコリンの出した札に目を留める。そのままコリンの家に入り込み、部屋の内装リフォーム開始。
Knack7
学校に出勤したコリンは、それでもとにかく悶々としている。外で体育の授業中の、女子のクラスの短いスカートが気になって仕方がない。あげく彼は桟橋で水上スキーのボート操縦を生業にしているトーレンのもとに押しかけて
「どうすればモテるのか教えてくれ!」と頼み込む。トーレンはというと「まず、栄養をとれ」だって。

Knack11
トーレンはコリンに
「友達のローリーを紹介する。彼に部屋を貸してやってくれないか?共通の友人の女の子を紹介するよ」
と持ちかける。その提案に悶々とするコリン。家の玄関を釘で打ちつけてどたばたしてたところでトムの存在に気がついた。トーレンの部屋のベッドみたいに小さいのはいやだ!と(彼女を連れ込む妄想の結果)いうことでトムに相談したら、彼がスクラップ屋を紹介してくれたのでそこにベッドを物色しに二人で出かけた。
気に入ったのを見つけたところに、道に迷ったナンシーがやってくる。
Knack17
「YWCAはどこ?」という質問にテキトーに答えた二人は家に帰る途中だから一緒に行こう、とナンシーを連れて帰ることに。コリンは初対面のナンシーに一目ぼれ。
どえらい回り道してコリンの家に帰り着いた3人、トーレンと当然のごとく出くわしまた大騒ぎ(コリンとトムはとにかくテンションが高い)
それでもトーレンはナンシーをナンパするのを忘れない。どうにか自分の部屋に連れて行こうとしてたら、これをコリンとトムが一生懸命妨害するので、アタマにきたトムはナンシーを連れてバイクで出かける。
こりゃ大変だ、ってんでコリンとトムは大追跡。
公園でなんかイイことしようとしたトーレンだったけど、いざこれから!という段になってナンシーが気絶。そこに追いついたコリンとトムは「何をやったんだ!」と大騒ぎ。
Knack21
実際にトーレンは何もしていないので、ひたすら弁明するんだけどナンパ男のいうことはやはり昔も今も信用されない。そこでナンシーも気がついた。
「わたし、…犯された!」
あぜんとする3人。この辺はすっかり映画的なコントですな。
Knack25
トーレンのバイクのタイヤをパンクさせたナンシー、コリンの家に戻る途中でそこらじゅうで「犯された~♪」と歌うやら語るやらで、バイクを押しつつ後を追う3人は気が気でない。
戻ったナンシーはトーレンの部屋からレコードを投げ捨てるやら、狼藉。
「あれを何とかしろ!」と3人で何とかする役目を押し付けあう。何とか部屋から連れ出したコリン、台所でナンシーと話しこむうちにお互いが気になることったら。
落ち着いたナンシーをトーレンが「ローリーと僕の友達の女の子たちがパーティーをするんだけど、来ないか?」と再びナンパしようとするけど、ナンシーは全くなびかない。
そんな馬鹿な?トーレンは一瞬、どの女にも無視される悪夢を見る。
Knack30
いつのまにやらラブラブのコリンとナンシーは一緒に住むようになった。
そんな二人を見て、イマドキの若い連中は何てふしだらなんだ!とつぶやく年寄りにトーレンが話しかける。


「そう思うでしょう?あの二人、同棲してるんですよ」


1965年のカンヌで最高映画賞を受賞した作品だから、何かアーティスティックなものがあるのかと思い見てみたわけだが、とにかく軽い
とてもポップなコメディ映画で、「なんじゃぁこりゃあ!」といいたくなった。
でも、出来が悪いのではないのだ。この軽い軽い、ポップな感覚に驚いてしまったよ。
Knack20
監督のリチャード・レスターはビートルズの映画「HELP!」の製作が滞っていた時期にこの作品のオファーを受けたそうで、低予算にもかかわらずウサ晴らしがてら好きなことばかりやっているみたい。もともとはこの作品、アン・ジェリコー作の舞台劇だったそうで言われてみるとなるほど、せりふのやり取りは演劇的なんだけどロケの見物人のおじさんおばさんの呟きをそのまま使ってみたり、逆回しのお遊びとかはとことん映画的なアイテム。
どえらい軽い、まさに軽妙な作品なんだけど何故カンヌの最高賞なんだ?審査員もおどろいたのかしらん。
みんなやっぱりモテ男になりたいんだよ、たぶん。

リタ・トゥシンハムはこの時期ノリノリだったころで、美人ではないけど演技力は素晴らしい女優。
自分的には、レイ・ブルックスの演じるモテ男トーレンのキャラクターが気に入った。
ほかに小ネタで驚きなのは、ジェーン・バーキン、ジャクリーン・ビセット、シャーロット・ランプリングがこの作品のその他大勢の役で出演していること。Knack6
ジェーン・バーキンは物語の序盤、トーレンのバイクに乗っている女の子で登場。





Knack12
シャーロット・ランプリングはコリンがトーレンのいる桟橋を訪ねたときに、二人いる水上スキーの女の子のうちの一人。
で、ジャクリーン・ビセットはその他大勢のエキストラなんで発見できず。ただ、その中のひとりにパティ・ボイドがいるのにびっくり。
Knack4
クラプトンの「レイラ」のモデルになった女性で、この当時はジョージ・ハリスンと付き合っていたんだが後に横恋慕したクラプトンとくっついた。このおかげで一時ハリスンとクラプトンは険悪だったらしいけど…
彼女はまぁ、かわいいのですな。
あとヲタ的なネタでは、ワンダ・ベンサムも出演してたのを後から知った。「謎の円盤UFO」のバージニア・レイク大佐じゃないのよ。
Knack23
監督のリチャード・レスターもチョイ役で出演していた。とにかく、ドラマ性がどうとか理屈で論じる作品ではないなぁ。作る側と演じる側の幸福な出会いが結実した、とても珍しい作品になったのかもしれない。作品はカンヌ制覇、出演した女優は後にみんな大成した。スタッフも、撮影のデヴィッド・ワトキンは後に「愛と哀しみの果て」でオスカー受賞。音楽のジョン・バリーは007シリーズの音楽も担当してたけど、後に「ダンス・ウィズ・ウルブズ」でオスカー受賞。ジェーン・バーキンと結婚もしている。
映画って、見ていて軽く笑って楽しめて、終わった後なんとなく幸福感が残る作品ならそれでいいと思えるな。
不思議なもんで、allcinemaでは評判がイマイチ。自分としてはそうは思わん。

ただ、一番の不満はこのソフト。
小生が見たのは紀伊國屋版(シネフィル)だけど今はフォックスから新しいパッケージになって発売されている。内容はまったく同じらしいけど、レターボックス仕様で上下の画面がカットされてんだよな。
スクイーズ収録にしろよ20世紀フォックスホームエンタテイメントさんよぉ。

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