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April 28, 2008

現実はいつも…

田舎住まいではよう判らんことだったが

アキバで話題の露出系アイドルが逮捕されたとか。

で、こうなると驚くのが、逮捕された人間の詳細が明かされてしまうこと

沢本あすか(22)って      実は(30)だったのか…

http://www.akibablog.net/archives/2008/04/sawamoto-31-080425.html

なにか無情感を感じたな

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April 25, 2008

黒い十人の女

今頃になって個人的に市川崑を追悼するため、選んだのがこれ。ほかに「穴」もあったけどそれはまたの機会にしよう。それにしても最近、白黒の大映作品しか見ていないなぁ。

市川崑はとにかく実験精神の旺盛な人だったから、なかなかに前衛的といわれる本作の評判だけは聞いてはいたけれど果たしてどんなものやらと興味津々で見てみたが、とにかく不思議な作品だった、というのが正直な感想。

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黒い十人の女
1961年大映
監督 市川崑
主演 船越英二・山本富士子
    岸恵子・岸田今日子

物語の冒頭は夜の人気の無い通り。その道を一人歩くのは風双葉(山本富士子)その後をつけていく女たちが一人二人と増えていく。そのうちにある廃墟のそばで女たちに双葉はつかまり、「あれはどういうことなの!」と詰問されるところからこのお話はスタート。

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VTVテレビの編成局に勤務するプロデューサーの風松吉(船越英二)には妻の双葉がいるほかになんとなくデキている間柄の女たちがいた。女優の石ノ下市子(岸恵子)にテレビ局出入りの印刷所・アート社の未亡人の三岸三輪子(宮城まり子)、生コマーシャルの担当女子アナ四村塩(中村玉緒)、局員の後藤五夜子(岸田今日子)などで松吉には都合十人の女がいることになる。で、女たちはお互いに自分以外の女の存在を知っててときおり喧嘩にもなったりする。
「あんな男のどこがいいの?」なんて口では言うんだけど、誰か他の女とくっついてたりすると思いっきりヤキモチ焼いたりするわけで…。
どうしても松吉と結婚したい三輪子は双葉の経営するレストラン・カチューシャにやってきて「何とか別れてください」とお願いするほどの思い込みの強さ。それでも双葉はそんな三輪子に「あの人は誰にでも優しいから次々と女ができてしまうけど、誰にでも優しいっていうことは誰にも優しくないっていうことですわ…気にしないですめばいいのに」などと語りかける。「いっそ死んでしまえばいいのに」という双葉に「流感にでもかかってしまえばいいんでしょうけど」と三輪子。
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もともと付き合いのあった双葉と市子はカチューシャで松吉を殺すにはどうするかを相談。毒殺とか、ピストルとかといろいろ話が弾む。で、この相談の内容は松吉に関係する女性の皆さんにも伝わっている。三輪子の家に泊まっていた松吉に、三輪子が結婚してくれと懇願したとき「あなたみんなに殺されるのよ」と口を滑らせてしまったもんだから松吉はすっかり疑心暗鬼になってしまった。で、本妻の双葉に直談判。いろいろ誤解があるみたいだけど、みんな自分の愛人って訳じゃない。いっそこれを機に清算しよう、と双葉に提案しまだ誰がボクを殺すか決まっていないんなら女たちの前で双葉にやってもらえばいいんじゃないか?という考えのもと芝居をうつことに。
女たちをカチューシャの別室に集め、その目の前で松吉が双葉に撃ち殺されることに段取り決定。どこからか本物のピストルも手に入れて実弾も使おうとしていたが、直前におじけづいた松吉はタマを空砲に入れ替えた。一芝居打ったのは何とかその場ではうまくいった。女たちは自分は関係ないから、と逃げ出す。「あれは話だから面白かったのに」と市子。松吉が死んだと思い込んでショックでかかった三輪子は自殺してしまう。

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そんなこんなしてたら松吉が実は生きているということが女たちにバレていた。あの人がまた会社に出てきて元通りになるのはイヤだ、という女たちにとっちめられる双葉は「あの人を閉じ込めておきたいなら、私は離婚するからあとはあなたたちにおまかせするわ」と言い放つ。それならワタシがあの人をもらう、と申し出たのは市子だった。
「煮て食おうと焼いて食おうと勝手でしょう?」
会社には病気で休職との届出を出していた松吉だったが、市子と出歩いているのを本町芸能局長(永井智雄)に目撃されたり、ロケ隊にも見られていたもんだから仮病を使って休んでいるとみなされVTVでは彼を依願退職とすることに決定。
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ぼつぼつ会社に出ようかなと思っていた松吉は自分が退職していたことに驚く。双葉との離婚も寝耳に水の話。市子も女優業を引退するとは思っていなかった。いつの間にか女たちは松吉を養うため互いに金を出し合うことまで合議し決めていたし、それは松吉を会社に二度と戻さないためだったのだ。仕事を取り上げられ泣きじゃくる松吉。そんな松吉に一番優しいのはもはや幽霊になった三輪子だけなのね。
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市子の引退記念パーティーが開かれ、その場に双葉はじめ女たちも顔をそろえた。車での帰りの道中、市子は事故を起こして炎上する車の脇を通り過ぎる。

自分の身の上を考えるとえらく合致するような気がする部分の多い作品であった。男性と女性の感覚の差をえらい客観的になぞっている、そんな感じ。自分も失職したときにヨメさんから「あなたがいてくれるだけでいい」みたいなことを言われても「自分に仕事がないままでいきていくことなんてできない」なんて会話したことあったし、モロに同じやりとりが終盤の岸恵子と船越英二のやりとりしてたことに気がついた。女性的な愛情ってこういうものなのだろうかなぁ。Kuroijuninnnoonnna6_2
松吉と双葉が狂言殺人の打ち合わせをやる直前のやり取りで、双葉が松吉に「ここにこうして、一日といわず何ヶ月も何年もずっと自分のそばにいてほしい。あなたの仕事なんてなくってもいい。ふたりで乞食やってもかまわない」などとまくしたてるけど、それでも松吉は仕事という逃げ場所にすがろうとする。こんな感覚、よーくわかる。ところどころに挟まる台詞がえらい冴えていて、人生ってそういうところ多いよなと納得させられるものばかり。これは見事な恋愛映画です。というか、ジェンダー論的観点に立つ恋愛に関する一考察を提示した論文としてみるといいかもしれない。Kuroijuninnnoonnna7_2
拳銃の実弾を空砲に入れ替えたことで松吉は双葉に見限られてしまうわけで、松吉の何かテキトーな人間性が女には受け入れられないのだな。船越英二のいつもどおりの演技が松吉のキャラクターを成立させるにだいぶ役立っているけれどいうのが面白い。岸恵子も、これは立派なヴァンプですわな。あと個人的に面白いと思ったのは、打ち合わせのスタッフ待ちしているとき出してもらったお茶に茶柱が立っているのに気づいた松吉がそのお茶に手をつけず机のすみによけてしまうくだりと、エンディングの燃える車。
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茶柱をあえて避けるのはなぜなのか?ずっと考えてしまったけど、松吉ってとにかく実利的な部分の多い人なのだということのメタファーなのか?燃える車は仏教に出てくる火車のもじりなのか?いろいろ考えてしまった。だからって、この作品は難解というわけじゃないと思うな。
おまけ的には、クレージーキャッツ(休業中の石橋エータローがいない)の演奏とコントが少し楽しめることと、あまりに若い伊丹十三の姿。何か得した気分。
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准教授って…

とてもかぐわしい内容が多い、アオヤマ学院大学准教授の瀬尾佳美のブログ。

 http://okame21.blog87.fc2.com/blog-entry-109.html

はっきり言わせてもらえば、こいつバカなんじゃねぇの?こんなんでも准教授に
なれるんだぁ。

 http://www.sipec-square.net/~kseo/

こっちにはまたまたかぐわしい内容が。

死刑を公開しろって、それやってるのは中国とか北朝鮮なんだけどねぇ。
300万以下の年収の人間には人権もないらしい。

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April 19, 2008

雨月物語

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アホな映画を見て楽しむには、しっかりと定石を外さずにいい映画も見ておかなくてはなりません。と考えているのだが、もともと関心はあったのにズボラなものでまともに溝口健二の作品を見ていなかったことに気づき、何を見たらいいか考えて選んだのがこれ。
実際のところはむしろ、撮影を担当した宮川一夫の仕事をちゃんと見てみたいと思ったのが大きい。「トリス」のCMしかきちんと見てないもの。それにしてもやっぱ大映はすごい映画会社だったのね、と思うのが監督はじめとするスタッフの陣容。溝口健二と対極の生い立ちとしか思えない増村保造とが一緒に仕事しているんだからなぁ。
この時期の大映作品は海外コンペでめっぽう強かった。この「雨月物語」も例にもれず、ヴェネチア映画祭でサン・マルコ銀獅子賞を獲得している。
これにものすごーく貢献しているのは当時大映キャメラマンのエース、宮川一夫
この人が撮影を担当した作品は、国内のみならず海外での評価の高いことったら。

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雨月物語  1953年 大映
監督 溝口健二
原作 上田秋成
脚本 川口松太郎・依田義賢
撮影 宮川一夫
主演 森雅之、田中絹代、京マチ子

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時は戦国時代。
近江の農村で妻の宮木(田中絹代)と息子の源市(沢村市三郎)と暮らす陶工の源十郎(森雅之)は義弟の藤兵衛(小沢栄小沢栄太郎)と焼物の行商をしたところ商品が高く売れたので、もっと作ってさらに売り出そうと決意。藤兵衛は藤兵衛でなんとか侍になりたいと思い町へ出ようとするが、女房の阿浜(水戸光子)に止められてしまう。それなら、と源十郎はどちらも一家そろって売りに出かけよう、と考え何とかこさえた焼物を舟に積み込み、湖の向こうの町まで出ようとするが途中で行き会った船頭(天野一郎)が「舟に乗った山賊が出る、やめておけ」と忠告。そのまま船頭はこときれたのを見て源十郎は宮木と源市を途中で舟から降ろし、村に帰すことに。
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街での焼物売りは大繁盛。だが、その金の自分の取り分で藤兵衛は具足を買い侍になるべく武将のもとへ走る。それを追った阿浜は途中で落武者に襲われ、てごめにされてしまうのだった。きゃぁ。
残された源十郎のもとに高貴な女性、若狭(京マチ子)とその侍女・右近(毛利菊枝)が現れ、買った焼物を朽木屋敷に届けてほしい、と頼む。その屋敷に行った源十郎、ものすごく歓待されて若狭に「いっしょにここで暮らしましょう」と誘われて意志薄弱にもそのまま居ついてしまう。結ばれちゃったし。Ugetsu18
一方、雑兵になった藤兵衛はたまたま逃げてきた敵方の武将(光岡龍三郎)が自害するところにでくわし、タナボタでその首を持ち帰ったもんでいきなり大出世。部下を引き連れ女郎屋に行ったら、何とそこで阿浜に再会。阿浜は遊女に身を持ち崩していたのだ。藤兵衛のショックは大きい。なんとなくこれじゃイカンと思い、家に帰るタイミングを計っていた源十郎は屋敷から外出したときに着物を宮木に買おうとし、ここそこの屋敷に届けてくれと着物屋(上田吉二郎)に頼んだら着物屋は顔色を変えてそのまま持ってってください、と懇願。変だと思いつつ屋敷に帰ろうとした途中、出会った高僧(青山杉作)に「死相が出ている」と告げられる。Ugetsu19
腑に落ちないけど高僧にありがたい経文を体に書かれた源十郎は若狭たちにきつく問い詰められる。もう家に帰りたい、と懇願するも若狭たちは許さず私たちの国へまいりましょう、と誘うのだがここで源十郎は若狭たちがもはやこの世のものではない、亡霊だと気づく。そのまま気を失い、目が覚めると宝刀を盗んだと目代にとがめられ刀をとりあげられてしまう。眠っていたその場所は廃墟となった朽木屋敷の跡だった。何もかも失った源十郎は妻の待つ村へ帰ることを決意。
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村に帰ると、明かりのない我が家。その周りをぐるりと巡って戻るとそこには妻の姿があった。帰るのが遅れたことを詫びる源十郎を宮木はやさしく許し、安心した源十郎は息子のそばですやすやと眠る。翌朝、村の名主(香川良介)の呼ぶ声で目を覚ました源十郎は妻がいないことに気づく。名主に聞くと、宮木は村に戻る途中で落武者に襲われ瀕死のケガを負ったまま源市を村に連れ帰り、そのまま亡くなっていたのだ。
一方で妻の有様に愕然とした藤兵衛は侍になることをやめ、阿浜とともに村に帰ってきた。村で黙々と焼物にうちこむ源十郎と畑仕事に精を出す藤兵衛夫婦、そして母の墓の前で遊ぶ源市。

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原作は上田秋成の手になる同名の物語集で、映画はこのうち「蛇精の淫」と「浅茅が宿」をもとにしてこれにモーパッサンの短編小説「勲章」を組み合わせて一つの物語にしたもの。川口松太郎のオリジナルではないくせに原作みたいに扱ってるのもえらい虫のいい話のような気もするが、まぁいいや。
何と言ってもこの作品で光ってるのは宮川一夫のキャメラ。この人らしい、タテの構図を生かしてパンとクレーンを効果的に使うワークはお見事。また、湖で霧の中を舟が進むシーンの幻想的な雰囲気はフィルムの現像処理にとことんこだわった成果で、この人の職人芸。ラスト近くの、源十郎が家に帰るとだれもいないのに一回りすると宮木が家の中にいる有名なシーンがあるけど、これは家の中がフレームアウトした間に田中絹代がスタンバイしたわけで、いったい何度リハしたんだかと思う。これらの画がとにかく溝口健二のやわらかいウェットな感覚にハマってるので、とても密度の高い作品だと思う。だいたい溝口は新作の撮影にあたって宮川一夫のスケジュールが空くまでクランクインしなかったこともあるなんて逸話があるくらいだし。宮川一夫の仕事というと「鴛鴦歌合戦」「無法松の一生」「羅生門」「用心棒」と出るわ出るわ、どれも評価の高いやつばかり。溝口健二とのコンビも多いので、溝口をもっと見てみようと決意。
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森雅之のへなちょこ感はここでもすばらしい。この人の役柄って失敗すると女に甘えるのが多いけど、この作品ではその典型かも。京マチ子の能面っぷりは最高点。この作品では、正体がバレたときの怖い顔はほんと怖いぞ。
こんなふうに怨霊と一時浮気するようなだんなでもけなげに帰ってくるのを待つ女房の田中絹代はけなげ。幽霊になっても待っていてくれる、その純な執念が感動的。夫婦って、こういう感覚だといいよなぁ、と思わせる溝口演出の台詞のない間のタッチはとても柔らかいけどそれでいて間が抜けることがないのはうれしい。

有名な溝口健二の言葉、「反射していますか」はどっかでぜひ使ってみたいもんだ。
飲み屋のねーちゃんとかに使ってみようかしら?

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April 08, 2008

独立愚連隊

「兵隊やくざ」見たらやっぱ、こっちも見にゃいかんだろと思い、しっかり見ることにしました。
なんといっても岡本喜八。
ワタシの尊敬する大学の先輩がとにかく喜八に染まった方で、その喜八カラーを知るにはやっぱこの辺りの作品だろうとは思ってたけど、これはもう娯楽作です。
出てる役者の顔ぶれでも楽しくなっちゃうです。

独立愚連隊 1959年東宝
監督・脚本 岡本喜八
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大東亜戦争末期の北支戦線。馬に乗った毎朝新聞の従軍記者 荒木(佐藤允)が児玉大隊にやってくる。「独立愚連隊」という面白そうな部隊があると聞いてきたのでそれを取材させてくれ、とまずは大隊副官の橋本中尉(中丸忠雄)に申し入れるがこの橋本中尉、八路のスパイとして捕らえた男(沢村いき雄)を暇つぶしに撃っていたけどもう一人引き出された女・ヤン小紅(上原美佐)を射殺しようとしたところ荒木がこの女を逃がしてしまう。そしたら沢村いき雄も逃げていく。中尉は射撃がヘタクソなのだった。
独立90小哨、別名独立愚連隊は各連隊のおちこぼれを集めて先遣部隊にしているものだがこの連中、上官の意に反して周りを八路軍に囲まれているってのになかなか全滅しない。「あんな危ないところに行くのはやめておけ」と荒木は中尉に止められる。周囲で独立愚連隊の人員を尋ねる荒木。
大隊が駐屯する将軍廟には女郎屋が一軒あって、そこの慰安婦トミ(雪村いづみ)はなぜか荒木を知っていた。女郎屋に来た荒木の靴を脱がそうとするトミが「脚絆を外させていただきます、大久保軍曹」と語りかける。
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実は荒木は偽名で本名は大久保という優秀な軍曹だった。従軍看護婦だったトミとは許婚同士だったのだが、大久保が北京の病院から突然脱走したことからトミも行き場所をなくし、彼女は慰安婦にまで身を落としていたのだった。それでもやっぱ、ホレた男との再会。もう離さない!と抱きしめちゃうのね。
大久保が軍を脱走した目的は児玉大隊に所属していた仕官見習の弟(上村幸之)の死の真相を知るためだったのだ。久々の再会にトミは喜びこれでやっと大久保と一緒にいられると思ったけど、大久保は翌日すぐ独立愚連隊のもとへ出立。同時に、大隊長児玉大尉(三船敏郎)は治療のため後方へ転出していくところだった。児玉大尉は城壁から落っこちて頭がパープーになってしまっていた。こんな三船敏郎、見られないぞ。
愚連隊のもとへ向かう途中で大久保は馬賊の頭領 ヤン亜東(鶴田浩二)に出会う。実は亜東は小紅の兄で、大久保に妹が助けられたことと大久保の射撃の腕を高く買って仲間に誘うけど大久保は断る。それでも亜東は案内役に妹を同行させ大久保を愚連隊のもとに送る。
八路軍五千人に包囲された独立90小哨は小哨長の石井軍曹(中谷一郎)以下、中村兵長(江原達怡)・神田一等兵(桐野洋雄)・白井一等兵(中山豊)・細川一等兵(山本廉)などなど、個性豊かな顔ぶれ。たまたま愚連隊の食料徴発組がトラックに乗って帰ってきたが、彼らは疲れて倒れてたトミを連れてきたので、また大久保はトミと一緒になる(トラックの運転兵はミッキー・カーチス)大久保士官見習はこの部隊内で戦闘中に梨花という恋人と心中したということだが、その目撃者とおぼしい石井軍曹はのらりくらりと大久保の問いをはぐらかすので大久保は石井を怪しいとにらむが、確かな証拠は見つけられない。石井も、大久保が何か隠していると踏んでいる。
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石井に交換手を命ぜられたトミはうっかり大久保の名を本隊に漏らす。橋本中尉は大久保の身辺調査をおこなう。
弟の墓で大久保はまた小紅と再会。弟と埋葬された梨花は小紅の妹だという。「何か形見はないのか?」と尋ねると小紅はお守りを見せる。大久保が中身を改めると、そこには橋本中尉の悪行を告発しようと弟が書いた上申書が!弟殺しの犯人は橋本中尉だったと知った大久保は将軍廟の本隊へ取って返すことに。
一方の独立愚連隊、西方へ攻勢をかけた部隊が全滅したことをうけ橋本中尉からは引き続き拠点の死守を命じられる。同時に大久保が脱走した軍曹であり、身柄を確保するよう命令が下る。石井以下の愚連隊は新規に配属になった兵は足手まといということもあり、何とか帰還した軍旗少尉(夏木陽介)と本隊へトラックごと返すことにした。トミもこれに同乗していたが途中で八路軍に足止めをくった大久保と合流。しかし脱走軍曹ということで身柄を取り押さえられてしまう。一緒になったトミの「あたしも一緒に死ぬ!」って台詞がいいなぁ。
ところがこのトラックに八路軍が攻撃、トラックは迫撃弾の直撃を受け走行不能。乗っていた全員逃げようとするがトミは砲弾の破片を受け死んでしまう。軍旗少尉も目をやられて大ピンチのなか、「死にたくない奴は俺について来い!」と大久保軍曹、かっこいいぞ。
一同は命からがら将軍廟へ到達。同時に大久保は営倉入り。隣の営倉にいたのは山岡少尉の部下、杉本一等兵で、大尉を城壁から准尉が突き落としたのを目撃していたことを大久保に話す。一方で橋本中尉と部下の准尉、女郎屋の立花は大隊からくすねた金や財産を手に勝手に撤退準備。独立愚連隊にも将軍廟への後退指令が下される。大隊は転進することになったが、軍旗少尉は「借りは返す」と取り上げた拳銃を営倉の大久保に返す
橋本中尉が金を集めて逃げる準備をしている現場に山岡少尉(瀬良明)が現れ、三人を捕まえようとするが失敗。あわや少尉が殺されるというときに大久保が准尉を射殺、立花はその場から逃亡をはかる。
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弟の敵である橋本中尉を倒したところに亜東の一味が現れる。逃げようとした立花は彼らに捕まっていた。杉本と山岡少尉、立花の身柄を本隊に送るよう亜東に頼んだ大久保は愚連隊の到着を待つ。
大久保だけが残る将軍廟に石井の愚連隊が戻ってくる。包囲する八路軍をなんとかやり過ごそうとする愚連隊に大久保も合流。しかし八路軍に見つかった愚連隊は圧倒的に多い敵軍に正面から戦いを挑む…

岡本喜八さん、豊橋で終戦を迎えたわけだがその前に空襲に遭い予備士官学校の同期生が目の前で死んでいくのを体験していたから、その戦争観が出ているためだろうが独立愚連隊の描写がとても面白い。みんな「死ぬのはまっぴら」と思ってるのに戦闘から逃げ出そうとはせず、明るく正面切って戦いを挑み死んでいく。
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いいやつだったのに,、ただ戦争に巻き込まれて死んでいった戦友を忘れないという岡本喜八の思いが見えてきた気がした。だからといって、お涙頂戴の反戦映画ではなく西部劇調の派手なエンタテイメントなのがミソ。見所はいっぱいあるけど、まず佐藤允がかっこいいし、中丸忠雄の悪役ぶりもステキ。三船敏郎のこんな壊れた演技が見られるのはたたぶんこの作品だけだし、雪村いづみもここではとてもかわいいなぁ。個人的には中谷一郎と佐藤允のツーショットがシビれた。
喜八作品でないとこんな共演は見られないよなぁ。中谷一郎の食えない雰囲気もすばらしい。とことん職人肌の喜八節が気持ちいいのでした。

反戦を叫ぶばかりが反戦ではない、ということを理解できる映画でありました。

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