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January 06, 2008

愛についてのキンゼイ・レポート

もともと、新年の第1作として予定してたのは「マイラ」だったのだ。
このレビュー史上初の日本語字幕なしのソフトに挑もうと気合を入れていざ
PCで見ようとしたら…どうしてもディスクが認識できず、断念。

くやしいのでまたアメリカに発注かけた。

で、こうなると何か見ないと気がすまない。最近あまり洋画見てないし、
なるべく洋画でおクラ入りしてたソフトは何かあるか探したら、たまたま
当たったのがこの「愛についてのキンゼイ・レポート
そういやぁ、女性のアソコとか男性のアレとかが画面にモロに写っている!
(劇中映されるスライドの画面だけど)という週刊新潮だったかの記事を見て
「それはぜひ見なくては」と思ってソフトだけ確保してたんだっけ。

新年早々に見るようなものでもなかった気もするが、見てみました。
ある意味、学問とは難しいものだとしみじみ思ったです。

愛についてのキンゼイ・レポート KINSEY 2004年アメリカ・ドイツ
監督・脚本 ビル・コンドン
製作 フランシス・フォード・コッポラ他
Kinsey_report_0

厳格な父親(ジョン・リスゴー)の教えのもとで育ったアルフレッド・キンゼイはその教えに反発。「エンジニアになれ」と強いる父の指示にそむいて大学を退学して違う大学に入りなおして、もともと好きだった生物学の研究に転進する。激怒した父親とはこのおかげで没交渉に。
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ボードン大学からハーバード大学に進み、インディアナ大学でタマバチの研究の第一人者となったアルフレッド・キンゼイ(リーアム・ニーソン)はその教え子の一人クララ・マクミレン(ローラ・リニー)と親密になり、結婚することに。
で、初の夫婦生活を行おうとしたけれどなかなかうまくいかない。困った二人は産婦人科医に相談。「奥さんの処女膜はたいへん丈夫なのです」などとレクチャーされて勉強した二人はついに思いをとげた。よかったよかった。
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そんな折、学生結婚したカップルから夫婦の性生活について相談をうけた彼は一般に読まれていた本のためモラルと真実とがすりかえられたままになり実際の状況とあまりにかけ離れた性知識が広がっていることを知る。
そんなキンゼイ博士は学内で結婚講座を開講。助手としてクライド・マーティン(ピーター・サーズガード)に協力を求め、講義を行った(問題のスライドはここで出てくる)が、キンゼイは一般に蔓延している誤った性への概念を改めるには実際の性生活について広く調査し、その実情を報告するべきだと考えるように。
家庭でも娘たちとえっちな話ばかりしてるもんだから息子のブルースには愛想を
つかされて家を出て一人暮らしをはじめたりとプライベートではいろいろ。
Kinsey_report_12

助手としてさらにワーデル・ポメロイ(クリス・オドネル)、ポール・ゲブハルト(ティモシー・ハットン)を採用し、全米をまたにかけての調査が始まる。

ロックフェラー財団からの援助も得て、その調査結果は「人間における男性の性行為」として1948年に出版され、ベストセラーに。一気に時の人となったキンゼイだったが、この報告に反発し批判する人々の仕組んだ訴訟沙汰に悩まされたり、マッカーシーの赤狩りにもひっかかり「キンゼイ報告は共産主義を助長するのではないのか?」
などと因縁をつけられたロックフェラー財団は資金援助を取りやめたりとどんどん八方塞がりにおちいる。大学からのサポートも失ったがそれでもキンゼイは調査を継続。
その博士を支えるクララへの感謝を伝えるキンゼイの言葉で、この映画はエンディング。
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実際のキンゼイはけっこうな変態趣味の人だったらしく、家族や助手、学生らに自由な性交渉を勧奨してたり自身が両性愛でマゾだったとかの話が伝わってるけど、映画の中ではその点はあまり触れていない。でも学問を広げるからって、助手のクライドと男同士のえっちをするのか?それに助手の妻ともフリーセックスしてるのをわざわざフィルムに撮ったりするのかぁ?というくだりでは何となーくそんなことも伝わってくるけど。
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そんないい加減な奴がこさえた報告なんか信用できるか!と反発する人たちもいるだろうし、それにこの調査手法に実はちょっと問題があった。対象があまりランダムとはいえない(刑務所に服役していた人間の比重が高い)ことと面接調査というメソッド的な問題なのだが作品ではこの点はスルー。(←この方がキンゼイ博士本人)
キンゼイ本人は1953年に「人間における女性の性行為」を出版したのち、1957年に亡くなっているのだけど、この人ファンキーだよなぁ。ミイラ取りがミイラになった典型だと思うもの。映画はえらいきれいにまとめちゃったけど、もっとえぐい雰囲気の人を創り出してもよかったんではないかなぁ。

監督・脚本がビル・コンドンということで、作品自体はクオリティ良好。
このあとに撮った「ドリームガールズ」でオスカーゲットだもんなぁ。
リーアム・ニーソンもいい仕事をしていると思う。劇中キンゼイが心臓の不調で
倒れるくだりがあるけれど、この以前と以後とで見事に演じ分けしてる。
変態ぶりもまじめなんで素晴らしいです。
ローラ・リニーもいいサポートしているし、ピーター・サーズガードはちん○丸出しで
熱演。脇もいい感じでジョン・リスゴーとか劇中最後のインタビューを受ける女性
はリン・レッドグレーブってのはジブン世代にはありがたい。
主なキャストはなかなか手堅いメンツであった。

むかし、山上たつひこのマンガでえっちの仕方を鳥に教えてもらう話があったのを
思い出したけど、そりゃはじめてのときは…

恥ずかしくて、人に言えないことばっかり(〃ω〃)
エロ本見て女の人のはどうなっているのか勉強したくっても
肝心の部分は修正してあって判らなかったしなぁ

ワタシも大人になりました。

ひとそれぞれのいろんな思い出があるかとは思います。
またこれが結構面白いんだけどな。

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Comments

あけましておめでとうございます。

ちょくちょく見させてはいただいたいるのですが、
なかなかコメントをする時間がありませんでした。
今年はがんばってコメントしますので、最上屋さま
おすすめのオモロイ映画のレビュー、期待しております。

さて今回の「愛についてのキンゼイ・レポート」
なかなかモヤモヤ感が期待できそうです。機会が
あれば是非みてみたいものです。
モヤモヤという総統の思い出の映画は、
「極私的エロス 恋歌1974」だった、などと言おうと
おもったんですが、あれはモヤモヤというよりも
ヒヤヒヤな感じの映画だったので、ここはやはり、
「さよならミス・ワイコフ」をあげときます。

広島ではほとんど映らない、愛媛の南海放送に
チャンネルを合わせ、1/100のガンダムにポリパテを
盛りながらノイズの酷い画面を食い入るように見た
のは中二の懐かしい思い出です。

では今年もよろしくお願いいたします!!

Posted by: ガットラー総統 | January 10, 2008 at 02:57 AM

ガットラー総統
あけましておめでとうございます!
こちらこそ、よろしくお願いします!

「さよならミス・ワイコフ」懐かしいですね~
何を思ったか、確か元日に一人で映画館に見に行った唯一の映画がこれです(笑)
ボカシじゃなくてびっくりしましたよ、あれは。

今回のは、ホントは結構アブナイ人の行動をえらい美化して映像化している
感じの作品ですんで、そういう意味ではモヤモヤもかなり高レベルではないかと。
どうぞひとつ、ご覧になってみてください。

Posted by: 最上屋 | January 11, 2008 at 12:02 AM

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