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August 16, 2007

観光連動 「フラガール」鑑賞

 ヨメが3ヶ月ほど前からフラダンスを習っているのだが、なにぶんアツくなる
人なので昨年公開されていまだ人気の高い「フラガール」を見たい!
と燃えていた。あーはいはい、と自分はいい加減であったが、やはり関心は
ありました。あの、常磐ハワイアンセンターの話なのだもの。
Hula_girl35





常磐ハワイアンセンターというと自分くらいの年代の東北在住の人間にとっては
ある意味プレミアム性が発生する名前なのだ。だって、ハワイですよ。ホントの
ハワイはそう簡単には行かれないけど(行った経験はあるが)日本のハワイなら
何とか行けそうだし、子供の頃によく目にしたけれどテレビCM見てるとえらい
楽しそうなショーやってるし、行けるもんなら一回くらい行ってみたいもんだなぁと
思っておりました。そんなこんなで年月は経ち、自身が大人になった頃には常磐
ハワイなんて名前はすっかり忘れていたのだけれど、…スパリゾートハワイアンって
何だ?とその名前を目にしたとき疑問に思った。いつの間にか常磐ハワイは名前が変わっていたのをこのときに知った。でも、中身はそんなに変わってないんだろうなぁと思っていました。去年、アクアマリンふくしま(水族館)見物に行ったとき、スパリゾートハワイアンズの大きな看板があって「へー、この辺なのね」と場所を押さえていたし、昨年秋、「フラガール」が公開されて大ヒット。これでやはり「やっぱ行ってみたいなぁ」とふと思った。大人の自分にはアクセスに苦労することはない。
場所もだいたい知っているのだし、いつかは行こうと思っていたのだけれど
そうこうしてたらヨメがフラを習い始め、映画も見てハワイアンズ行きたい!という
ことになったのだった。
で、予習のためにDVD借りて見ました。流行りすじの邦画を見るのは、初めてかも。

物語は、1965年の常磐市(現在のいわき市)常磐ハワイアンセンターの開設にあたってのフラダンスのダンサー募集のポスターから始まる。これを見た木村早苗(徳永えり)が親友の谷川紀美子(蒼井優)に「一緒にやらん?」と誘う。
おりしも石炭産業は斜陽の一途。炭鉱労働者2千人を解雇して新たに観光事業に乗り出す!と会社側はアナウンスするんだけど組合の反発は強い。炭鉱一家の紀美子の家でも、母の千代(富司純子)が紀美子のダンスやろうかと思う、なんて話に激怒。兄の洋二朗(豊川悦司)はそんなに反対はしてないが強く出られない。
吉本部長(岸部一徳)のもと集まったダンサー志望者にハワイアンダンスとはどういうものか?とフィルム上映して説明会が行われる。けれど、「こんたなはずかしいのできね!」と皆逃亡。残ったのは早苗と紀美子、子持ちの初子(池津祥子)に後から親父(志賀勝)に連れてこられた小百合(山崎静代)の4人だけ。
開設された常磐音楽舞踊学院での指導のために招かれた元SKDのダンサー、平山まどか(松雪泰子)は飲んだくれで
「ワタシのハワイ、どこ?」などと酔ってつぶやき歓迎会もできないまま寝込み、目が
覚めたら「何なのここ!」と来た事も覚えてない始末。4人に教えるつもりもない。
そんなまどかに吉本部長逆ギレしてしまうし、洋二朗と光夫(三宅弘城)にも
からかわれるが「用が済んだらこんなとこさっさと帰るわよ!」とやりかえす。
紀美子は結局学校もサボりだし、稽古場に早苗と行ってみるとまどかが一人で
踊っている姿を目撃し大感動。でもまどかには教えるつもりがさっぱりないまんま。
ひょんなことで紀美子が学校をサボっていることが千代にバレ、舞踊学院から
千代に家へ連れ戻される。
オレの人生、オレが決める!」と反発した紀美子は家をおん出てしまう。
洋二朗は飲み屋でまどかを見つけ、妹のことをよろしく頼むなんていうけれど、
まどかにしてみれば有難迷惑。学院に寄ってみたら早苗と紀美子がテキトーに
踊っているのを発見。
「先生の踊り見たとき変われるかも知れないと思ったけど、一生ムリなんて決めつけねぇでくんちぇ」とイキがる紀美子に
「何でも言うことをきくこと。口答えしないこと。つらくても泣かないこと。守れるなら
教えてあげる」と条件を告げるまどか。
守ります、と言う早苗にしぶしぶついてく紀美子だけど、ついにダンスの指導が始まった。
一方、洋二朗と一緒に炭鉱で働いていた光夫はいつの間にやらハワイアンセンターへ異動し、植物係となりやしの木など運んでいるところを洋二朗がとっちめる。
が、もう炭鉱はダメだって判ってるべ!と言い返され返す言葉のない洋二朗。
判ってるけど山にしがみつくしかない立場なのだ。退職勧奨が増えたので学院の
志望者も増え、まどかのダンスのレッスンにはなお熱が入る。が、まどかの元に
東京から借金取り(寺島進)がやってくる。そこへ現れる洋二朗、まどかが
借金を抱えていたことを知る。構わないで欲しい、とまどかに言われておとなしくする洋二朗だけど、何とかしてやりたいところ。
早苗の父(高橋克実)も解雇となった。そんな日の夕刻、家で
早苗がフラの衣装を妹たちに見せていたところに父が帰ってきてしまいムスメの
姿を見て激怒した父に早苗はひどく殴られる。それを聞き駆けつけたまどかは
早苗の父が銭湯で入浴中でも構わず風呂場に乱入し格闘。
早苗の一家は夕張へ引越しとなり、紀美子たちとの別れのときがやってくる。
「ダンスやってたときが今までで一番楽しかった」とまどかに告げる早苗を
まどかは抱きしめる、あぁただ涙涙。紀美子とも「じゃぁなー!」と男らしい
別れの言葉を投げあう。
ハワイアンセンターの宣伝活動でついにダンスの披露の場がやってくる。でも、慣れないもので初めからぎくしゃくしてしまい、うまく踊れないことの責任の押し付けあいする彼女らの様子にまどかも激怒。その姿に彼女らもあわてて詫びて行脚はつづく。
どんどん上手くなり快調に宣伝活動をこなす彼女たち。そんな中、炭鉱で落盤事故
発生。小百合の父が巻き込まれたことが知らされるがそれでも小百合は涙ながらに「踊らしてくんちぇ」と懇願し、その日の公演を終わらせてから炭鉱に帰ったのだが「親の死に目にも会わせねぇのか!」と組合のトップたちから大目玉。責任をとってまどかは常磐炭鉱を離れることになった。
小百合の父の葬儀が行われた直後、光夫が組合長に植栽を枯らさないようにストーブを貸してくれるよう懇願しているところに千代が出くわす。家に帰った千代は早苗からの小包を紀美子に届けるために学院に出向くのだけれど、練習する紀美子の姿を見てその成長を認めることに。新しい時代が来ている事を感じた千代はストーブを借り集めハワイアンセンターへ届けるのに洋二朗とともに協力する。
東京に向かう列車に乗ったまどかを引きとめようとする彼女たちも、フラの振りで気持ちを伝えてまどかを引き止めることができた。
そして、ついに常磐ハワイアンセンター開業の日がやってきた…。

最初本編の長さを見たとき、2時間かぁ…と思ったけれどとてもノリがいいので
飽きることもなかった。素直に考えてみれば、これってどう見ても題材が完全に
「プロジェクトX」なんだけど、ノリは喜劇なので田口トモロヲの出番はない。
巷で言われてるように確かにやり方は思いっきりベタなんだけど、まぁいいでしょ。
作り自体が「リトル・ダンサー」だし、模倣してる部分も多いのは確かだけれど、結果うまくいってんだもの。まずはこの素直な世界を楽しもう。(個人的には最初の説明会のくだりはどう見てもモロ「クール・ランニング」だと思うし。んでも、まぁこれなら許そう。どしてもこういうサクセスものに日本人は弱いのだ)
蒼井優は「花とアリス」で見てたけどこれではえらく真面目に芝居やっているのをみて、大人になったねぇと思った。前はえらく地のままの雰囲気だったことを考えると役者になりました。
岸部一徳はあれだけ長い方言のセリフを見事にこなしていますので尊敬。
志賀勝は久しぶりやなぁ。

難癖というわけじゃないけれど、いくつかの気になったポイントもある。
全体に思ったのは、CGでもいいから常磐ハワイの建物を見せてほしかったこと。
一生懸命やっている人たちのゴール地点をおりおりで見せて欲しかったけど、
出てきたのは終盤の開業のときだけ。(行ってみて判ったけど、建物自体は開業時
から大きく変更はされていません。増築はされているけれど)あと、早苗が父親に
殴られるくだりも何か浮いた感じがあるのだけれど、せめて序盤に高橋克実が出る
カットがはさんであればよかったかな。唐突に出てくる感じが強い。まどかと洋二朗
との距離感も何かうやむやになっているのも気になった。この人たちはお互いどう
思っているのか劇中で何も語られないんだもの。せめて移動中のバスで紀美子と
まどかが話しているくだりに一言はさんであげてほしかった。借金取り寺島進と
トヨエツとのバトルも「で、どうなったんだ?」だし。
「キル・ビル」でいい仕事していた種田洋平の美術は一部やりすぎ。早苗の家は
ひどすぎですよ、あれじゃ。これはしかたないかなぁと思ったのは、落盤事故のときに入坑口に集まってる人の数。実際にはもっとめちゃ人が多くいなきゃだめだよ。
サイレン鳴らして近在の非番のひととか家族とか会社の人間とか上がってきた坑夫
たちとかに知らせているはずなのだから。
乗り物好きにとっては、これだけきちんと古い車そろえてくれてるのには感激。
とにかく、現地でのロケが多かったこともあり地場密着型の映画となったけどこれがとてもうらやましく思えた。地元でロケなんて…某連続ドラマでもあまりやってくれなかったしな~。もうすぐ終わりじゃないかぁ!さんさ踊りにいきなり主要キャスト参加してましたが。
こんな感じでさらなる地域おこしをみんなで考えたいものです。

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