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June 21, 2007

ポップコーン

 映画を見るのって何が楽しいか、というとやはりその映画の世界に
ひたって日常から離れた世界を楽しむことではあるんだけど、日本人は
まじめなもんだから「映画を見にいく」という行為を楽しむことってのは
ないようで…

アメリカ人の場合「ロッキーホラーショー」なんか見に行くと、劇中の世界と
みんなでコミュニケーションして楽しんでる。雨が降れば傘をさすし、出てきた
ものにみんなでツッコミを入れる、そういう楽しみ方。われらがハンフリー・
ボガートの主演映画などは決めのセリフがだいたい同じなもんだから
そのセリフが出てくるくだりで、観客が同じセリフをみんなで唱えるという
こともやっていたらしい。これって、観客みんながこの映画の世界を愛している
証左だと思う。そういう映画館がうらやましいなぁ。
ホラー映画も、日本人は怖い怖い!ってワーキャーやるくらいだけれど、
アメリカ人的にはとことんその映画の「ノリ」で楽しむものらしい。
コスプレして、セリフに合いの手をいれ、小道具も繰り出し出てきたグッズを
みんなで同時に出してお約束の世界を楽しむというのがアメリカ人的な
ホラーの楽しみ方。
そういう感覚が良く解る映画なのがこの「ポップコーン

まぁ、スティングレイのソフトだし間違いはないかな、と思って買ったのだ
けれど、これは楽しめない日本人もいるかもな~、と思ったです。
私は楽しかったぞ。映画への愛情がある作品は大好きだ。
どうせ途中で見るのが面倒になるから何回かに分けて見よう、と思って
いたのが結構面白くて、結局最後まで通して見てしまった。

ポップコーン 91年
監督 マーク・ヘリアー
原作 ミッチェル・スミス
脚本 トッド・ハケット
音楽 ポール・J・ザザ
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カリフォルニア大学オーシャンビュー校映画学科の学生、マギー(ジル・ショーレン)は夜な夜な悪夢にうなされていた。謎の男の呼びかけ、白い服の少女、刃物を構える男、逃げ出した少女は自分のところにやってくる…
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一緒に住む叔母のスザンヌ(ディー・ウォレス・ストーン)のもとには怪しげな電話が何度もかかってくる。
肝心の映画学科は大学に冷遇されていて、学科の担当教授デイビス(トニー・ロバーツ)は学生の一人トビー(トム・ヴィラード
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の発案した企画を学生たちに持ちかける。
最低ホラー映画のオールナイト上映会!3D映画「モスキート」、においの出る
映画(オドラマ)「ステンチ=悪臭」ショックスコープ映画「驚異の電気男」と
仕掛けがいっぱいの映画をかけて映画学科の名を上げ、制作費も稼ごうという企画。満場一致で開催は決定。
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取り壊しの予定があるドリームランド劇場を借りて上映することになり、準備の
ため下見する一行にトビーの呼んだ強力な助っ人登場。映画ショップのオーナー
ドクターメシーヌ(レイ・ウォルストン)の持ち込んだギミックの装置をセットアップし、
上映会の準備をする学生たち。
めでたく準備が終わったところでフィルムの缶を発見。ためしにこれを見てみようStdf_00049

ということになり、上映してみたらあまりにも前衛的な作品。しかし、ジルには見た
覚えがあった。あの夢と同じだ…「私はお前の支配者だ。私は取り付かれている、
取り付かれている…私の頭の中にはいってくるのだ…」
マギーは気を失う。
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デイビスによれば、この作品は「ポゼッサー」監督はレニヤード・ゲイツ。
60年代のカルト指導者で、アバンギャルドな映画を撮っていたが彼はその最後の部分をあえて撮影せず、実際に劇場で上演したという。実際に家族を殺し、劇場に火を放ったため多数の死者が出た。
おそらくはその際に残ったフィルムだろう、と。
「このフィルムはドクターメシーヌに返そう」と一同。
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家に帰ったマギーにスザンヌは「どこか遠いところに行きましょう、今すぐに」
「でも明日は上映会なの」
その夜、電話で劇場に呼び出されたスザンヌは何者かにとらわれる。

そして上映会当日、朝にはスザンヌの置手紙だけ。「がんばって」と。
会場は大盛況。ホラー映画フリークが大集合。コスプレ大行進でノリノリ。Stdf_000412

マギーの彼氏マーク(デレク・ライドール)も来たが、なぜか女連れ。
モギリの担当として面白くないマギーだけどそのあと、「ポゼッサーより面白い映画はあるかい?」
とつぶやく客がやってきた。なぜそれを知っているのか?彼はレニヤードなのか?
マギーは彼を探すのだけど、いよいよ上映開始。
最初は3D映画「モスキート」盛り上がる場内に、大きな蚊のギミックが登場。Stdf_000416

それをリモコンで操作するのはデイビス教授。しかし、途中でリモコンが
効かなくなり暴走した蚊の口がデイビスの胸を貫き、デイビスは死ぬ。
デイビスの死体を何者かが持ち去り、彼のマスクを作った。何のため?

続いての上映作は「驚異の電気男」映画にあわせて観客席に電流が流れる
ギミックつき。その上映中にデイビスを探しに行ったティナ(フレディ・マリー・
シンプソン)もデイビスに殺されてしまう。このデイビスは偽者。デイビスの
マスクをかぶった誰か。
観客席の感電のギミックを操作すべくスタンバイしていたバド(マルコム・
ダネア)も何者かに縛り付けられ、感電死してしまう。停電する場内を
バンドが盛り上げる。
そんな中、女に振られたマークはマギーの相談に乗っていた。
「レニヤード・ゲイツが来ているかもしれない!」と力説するマギー。
上映室に詰めているトビーにも相談。マギーは思い出していたのか
「自分の父はゲイツで、スザンヌが私を助け出した。本当の私の名はサラ…」
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あの夢の中の少女は自分だったのだと確信するマギー。
トビーに連れられ、電源の復旧のため地下の電源室に入るマギーだが
何者かに捕らわれてしまう。そして連れて行かれた部屋で、いままでの事件がなぜ起こったのかを知るのであった…
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監督のマーク・ヘリアーはアラン・オームズビーが降板したおかげで途中からこの映画の監督を引き受けたわけでもともと役者。(脚本のトッド・ハケット名はアラン・オームズビーの別名義)キャリアがない割にはなかなか良い感じで、たぶん才能あったのだと思う。劇中昔の三流ホラーが出てくるけど(みんな架空の作品)この扱い方を考えるとかなり「わかっている」。細かいこというと全体にフラットな演出なんでいまいちメリハリに乏しいけど、まずは合格点だと思う。
後半の種明かしの部分からほめないひともいるけれど、そんな悪くないと思うよ。
けど、どっちかというと俳優業にベクトルがむいていたらしく監督作は少ない。
なんかもったいない。Stdf_000415
あと、やっぱこの三流ホラー作品のすばらしさ。「ポゼッサー」にも元ネタがあるのにホラー映画好きなやつがニヤリとしてしまうのね。こういう実際のギミックを仕掛けた伝説の人がウィリアム・キャッスルというひと。
もっとこの人のことを調べよう。

とにかく映画が好きな人のための仕掛けがいっぱいの作品。公開当時全米
第8位のスマッシュヒットだけのことはあります。
日本だとまさに上映中の映画にくっついているイベントなんてないのが当たり前
なんだけど、アメリカ風はちがうのねー、と痛感。こんな風にもっと積極的に
映画を楽しみたいものです。この感覚がラストの奇妙さを盛り上げてるし。
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お祭り状態で目の前で殺人が起こっても、ひょっとしたらそのまま盛り上がって終わり、っていうのは怖いよなぁ。

いずれにしろ、映画を見るという行為に大して我々はもっと積極的になるべきではないか!と、なんとなーく、日本人的な部分を反省したのでした。

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