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April 21, 2007

マタンゴ

クレージー映画をとにかく立て続けに見ているうちに、やはりこれはイカン
と思い始めた。さすがにこんなんばかり見続けてちゃ飽きるよなぁ。
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んで、この状況に変化をつけるべく先日レンタル屋で一緒の棚に並んでいた
ので借りてきたのが「マタンゴ」…知ってる人は知っている、東宝特撮
シリーズでは異色の作品に数えられる1本。メタクソ団のマタンキは関係ない。
異色の作品の一つ、ということは他にも「何か違うの」があるわけなのだけど
その辺はまぁ置いといて、この「マタンゴ」ちょっと違う人たちがスタッフとして
参加している。まず東宝特撮作品では珍しく海外の作品を原作にしている
(ウィリアム・ホープ・ホジソンの「闇の声」)しかもこれを元に原案を担当した
のが星新一福島正実というのが驚き。おかげでディティールのしっかりした
ストーリーを作ってくれてると思う。監督は本多猪四郎だけど、ここではいい
仕事してます。役者も結構いいとこを揃えてあるし、なんか不思議な映画。
結局、また返却後にDVD買ってしまった。
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南の海を疾走するヨットに乗り組んでいるのは
城南大助教授、村井研二(久保明)とその恋人にして助手の相馬明子(八代美紀)、新進作家の吉田悦郎(太刀川寛)、雇われスキッパーの佐田(小泉博)と漁師の息子の小山(佐原健二)、クラブ歌手の関口麻美(水野久美)と船のオーナー、二代目社長の笠井(土屋嘉男)麻美は笠井の愛人で、土屋嘉男が鼻につく笠井を好演。
みんななんとなーく楽しげにクルージングしてた(この微妙な空気もいいぞ)
のだが、嵐に遭難しヨットは大破。霧に包まれた無人島に漂着してしまう。
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その島で難破した調査船とおぼしき船を見つ
けたが、そこに残されたでっかいキノコの標本
これには「マタンゴ」と名前が記されていた。
また、船内の鏡がすべて壊されていることに
気づく。見つけた日誌には「キノコを食べるな」
と書いてある。幻覚作用があるため、とは書いてあるが生存者もいない。
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船の中はどえらいカビだらけなのだけど、壊れたヨ
ットでは雨風しのげないので7人はこの船をきれい
にして雨風しのぐことに。
水も食料も不足しているままこの島で生き延びよ
うとする彼ら。なもんだから、個人のエゴやらなに
やら噴出してみにくい争いが起こる。都会の夢ばかりみてんだから仕方ないよね。
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女を巡って争ってる場合じゃないのに



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そんな中キノコ人間出現(演じるのは天本英世
他)キノコ食べるとあんなんなるのか!と一同恐れおののく。鏡が壊されていたのは、まだ理性が残っているうちにキノコを食べた連中が変身した自分の姿を恐れて割っていたのだった。

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でも、結局エゴ丸出しの人々。佐田が食糧を持ち
逃げしてヨットで脱出。麻美とデキて色に狂った
吉田は銃で脅して女を独占しようとするがこの
ドサクサで小山は射殺されてしまい、村井に銃
を奪われ麻美と共に船から追放される。

ヨットで逃げた佐田は結局食料が尽き海に身を投げ、ヨットだけが戻ってくる。
残った3人は何とか理性的に生き抜こうとするけれど女にも逃げられた軟弱な
笠井は挫折。「俺を殺してくれ」などとのたまう。そこに色っぽさグレードアップ
した麻美登場、笠井にキノコを食べさせる。都会の喧騒の幻覚に酔う笠井。
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残った村井と明子だが、明子もくじける。そこに
キノコ人間襲来。さらわれた明子を追う村井は
キノコを美味しそうに食べる明子を発見。
連れ戻そうとするけどキノコ人間に阻まれる。
姿が変わりかかった吉田と麻美もその中
にいた。一人逃げ出した村井はなんとか助かるのだが…

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本多猪四郎の得意技はホラーだと再認識。
その演出術が全編にいきわたっていると思う。
ほんとに細かく演出してあるのに感心。
また役者もいいですよ。劇中どんどん値打ちの
下がっていく笠井を土屋嘉男が好演してるし、
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「みんなでキノコになりましょう」とクールに現実的
に割り切る水野久美のキャラもいい。善人キャラ
が得意なはずの佐原健二もまさに小悪党の小山
になりきって、いい仕事しているぞ。
最後まで俗な男の吉田も太刀川寛にハマって
いる。…八代美紀は、まだまだだな。
とても映画的に整理してある木村武の脚本も良い。このひと、ほかにも
世界大戦争」「ガス人間第一号」なんてくせのある映画の脚本も書いていた
のですな。ひねりの効いたラストは多分、星新一が考えたに違いない。
そりゃ異色になるわな。

DVDに特典としてこの作品で特技班チーフ助監督だった中野昭慶の
インタビューが収められていて、これがまた面白かった。
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まず驚いたのは、この作品でフロントプロジェクション合成が行われていたこと。
あの「2001年」でも採用されている合成方法で、
合成する背景をカメラ側からバックに投影して
撮影する方式だけどいろいろと面倒。でも、これを
「2001年」より前に実際に行っていたのだから
自慢していいぞ。序盤のヨットでのクルージングのシーンに多用されている。あと、東宝にオプティカルプリンターが導入され最初に使われた作品だそうで、とてもきれいに合成してある(難破したヨットが海に浮いてる画は合成)のでびっくりだった。
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最高だったのは天本英世。キノコ人間の役で
しっかり特殊メイクされていたので口があまり
開けられなかったそうだけど、天本さんメイク
したままで昼飯食べに行っていたそうです。
「何食べてたんでしょうねぇ?」って、その
メニュー知りたいなぁ。ちなみに劇中食べられて
いるキノコはちゃんと和菓子屋さんでこさえてもらっていたそうで、毎朝スタッフが取りにいっていたんだって。とても美味しかったそうです。
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今は絶版だけど、以前出てたサントラ盤はこれがまたクールなジャケット。
高いけど、ちょっと欲しい。

企画に困っているんだったら、この「マタンゴ」是非リメイクしてみてほしいなぁ。
それにしても、こんなエゴ丸出しの人間の登場するホラー映画と同時上映だったのが「ハワイの若大将」というのは、見に行った人にはなんだかちょっと…。

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Comments

テレビで小さい時みた
トラウマ映画です。

長いこと キノコが食えなかったなぁ

怪獣映画と思い込んでみたんだな(-.-;)

Posted by: べ | April 22, 2007 at 10:17 PM

べ さん、いらっしゃいませ。
まずはお疲れ様です。

この作品見た方で、べ さんと同様に
トラウマになった方は多いようですよ。
今回まともに観てみて、それも解りましたね。

ホラーとしては佳作ですが、ねぇ。

Posted by: 最上屋 | April 22, 2007 at 11:18 PM

こんにちは。 マタンゴ私も好きです。デジタル修正されたDVDの映像では、色彩がすばらしいですね。 ただしFP撮影は、一部失敗していますね。

Posted by: スタンリーメタボリック | June 12, 2007 at 02:26 PM

スタンリーメタボリックさん、いらっしゃいませ。
03年以前の東宝のDVDだと画質が良くないのも
ありますが、このDVDは良好です。
フロントプロジェクションは手間のかかる方法ですんで、
あまり使われませんでしたがまぁ、よくぞやったということで目をつぶって…。

Posted by: 最上屋 | June 14, 2007 at 11:54 PM

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