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April 09, 2006

いまさら佐々木守

 引越しが一段落して、そうこうしているうちにまたスケベ系サイトを
熱心に覗いて遊んでたものだから更新がすっかり滞っていた。
こんなんばっか見てたから。
Niceblonde2




やっと飽きてきました。

(実際、理由はこれだけじゃなくてココログがさっぱり一時使えなくなって
いたのもあるけれど)
 佐々木守が亡くなった。もう一月以上経ってしまったけれども。
一部特撮オタクの間では、初期ウルトラシリーズの実相寺作品の脚本を
彼が担当していたからカルト的な入れ込みが見られるけれども他の仕事
をいろいろとみてみると、これが結構面白い。
大島渚の松竹時代の作品は佐々木守の脚本が何本かある。
「無理心中日本の夏」「日本春歌考」。ATGに行って「忍者武芸帳」(これの
脚本って、必要なのか?)「儀式」「新宿泥棒日記」なんかを大島と組んで
やっているけれど、この合間にウルトラマンとか怪奇大作戦の脚本も手がけて
いたのであった。ま、ジャミラの物語は良いと思うけどしかし、あのセブンの
12話「遊星より愛をこめて」がまさしくこの実相寺・佐々木コンビ。
これ、一応内容は知っているのだけれど、封印された今となっては語るだけ
あほらしい。宮崎勤が出処でこのエピソードのビデオが結構流通していた
らしい、というこぼれ話もあり。被爆者側の代表者と佐々木守が一度だけ対談して
いたそうだが被爆者側ではこの作品の内容は知らなかったそうだし、実際に見ても
特に問題となる部分はない、との見解がこのときに出されている。が、円谷プロ
は完全に「臭いものにフタ」的姿勢を貫いているのでセブン12話は依然
幻のまま。小学館責任取れよ、と思うのですが。作品の出来としては70点
くらいかなぁ。
いい仕事はこのコンビでは「怪奇大作戦」でやっていると思う。

他にも「お荷物小荷物」(一応リアルタイムで見てました)なんかもやってたとは。
これ、すごいドラマだった。まず、戯画化してるけど天皇制をいじっているし
出演者が素のまま画面に語るくだりはあるは、最終回はいきなり戦争だしで
とことんかっ飛んでいたドラマ。この辺の世界観は後に「シルバー仮面」
「アイアンキング」につながっているのだな。手法としては大島作品の世界観
に近いような気がする。
そして他のフィルモグラフィーで驚いたのが「巨人の星」「男どアホウ甲子園」
「柔道一直線」なんかのスポ根ものが実は多いこと。「男どアホウ甲子園」は
原作もやってるし。かと思うと「アルプスの少女ハイジ」( ゚д゚)
「それ行け!カッチン」とかの子供向けの作品もあるし「おくさまは18歳」
彼の作品であったか…(;゚д゚)後に「高校聖夫婦」なんてものすごーいドラマ
もやってるけど、このあたりからつながるのか?

個人的にはどツボハマりなのが、「11人いる!」でしょうか。NHKで77年の
正月に放送された、いうまでもないくらい有名な萩尾望都のコミックスが
原作なんだけど…期待して見て驚きももの木(;゚д゚)
すごかった~。少年ドラマシリーズの特番で、確か単発で1時間番組で放送
されたと記憶しているけれどもう、序盤に佐藤慶演じる学長が
「古いセリフだが  グッドラック」
なんて言うあたりでもう見てるこっちは爆発しそうだった。この時期、NHKで
「スターロスト 宇宙船アーク」なんてすばらしいSFドラマも放送してたんで
期待してみてた自分たちのアホさ加減をいやというほど思い知らされたの
でした。逆に見れば、佐々木マジックに思いっきり引っかかっていたのかも
しれんけど。のちに「11人いる!」はアニメ映画化されましたので、こっちは
知っている人がいるかもしれない。

とにかく、惜しい人を亡くしました。しみじみ思ったけど、彼が活躍していた
70年代は今よりも面白い時代だったかも知れない。「お荷物小荷物」みたいな
挑戦的なものでも受け入れられたのだから。現代は逆に、表現の手法は
広がったかもしれないけれど時代の寛容性はずっと小さくなってしまったような
気がする。あの頃は今よりずっと、テレビは刺激的なメディアだったと思う。

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Comments

たしか、『男ドあほう甲子園』の原作者。佐々木守が全く野球を知らなかったんで、大回転投法とか指がないので投げられる変化球とかの、まあ、言っちゃ「荒唐無稽」な発想が出たんだ、と水島新二が書いてるのを読んだことあります。
しかし、片腕、松葉杖等々、今じゃ放送はおろか出版も危ういな。

Posted by: やぎ | April 10, 2006 at 09:16 AM

「アパッチ野球軍」なんかはその典型ですな。だけど、こっちは
完全版DVDが出てた。
もう廃盤でした…「男どアホウ甲子園」は文庫版のコミックスが
入手可能かも、です。立ち読みしたら「剛球仮面」なんてやつが
夏の甲子園で投げてた。そんな高校生いるかい。
もひとつ思い出しましたが、怪奇大作戦「死神の子守唄」は岸田森
つながりで草野大吾、戸浦六宏というなかなかな顔ぶれが出てたけど
これ、本編が微妙に長いもんでエンディングの歌をむりやり詰めて
いたのに笑った。
早送りなんだもん。そこまでせんでもいいのに。

Posted by: 最上屋 | April 10, 2006 at 11:20 PM

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