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December 10, 2005

日常

 会社の基本方針で、情報管理がが大変重要に扱われているので
私も自身のブログでは仕事に関連する話題は徹底的に避けております。
そうなんだけど、今日おじゃました事務所で聞いた話は何か書き留めて
おきたいと思ったので、今回ネタにしてみます。

主な協業パートナーの盛岡営業所の所長が10月に人事異動で交代し
(彼は仙台出身)その所長から「いっしょに挨拶に行きましょ」と誘われて
いた、吾社と取引が間接的にある会社の盛岡営業所に今日おじゃまして、
お話をしてきた。
そこの所長さんは盛岡の繋の出身で、おいらも盛岡の出身ということで
仙台出身のパートナー所長にいろいろ話題を出して盛岡的なネタを語って
駄法螺を吹いていたのだが
「繋だと、全日空機の事故ありましたよねぇ」とネタを振ってみたら
「そうそう、すごい事故だったんだよね」ということで話が進む。
取引先所長はおいらより3つ年上で、もっと具体的にあのときのことを
覚えていた。

1971年7月30日14時頃、雫石町上空で千歳発羽田行全日空58便が
訓練中の空自の練習機と空中衝突して墜落。乗員乗客162名全員が死亡
した事故が発生した。当時、史上最悪の航空事故だった。
盛岡市の繋は、雫石町との境目に位置する温泉街である。このすぐ脇に
現在は御所ダムというのができているが、その底に沈んだ街にこの事故
対策の前線本部が当時置かれていたのだ。

その当時おいらは小学一年生の夏休み。
とてもいい天気の日で、その時間のすぐ後あたりにたまたま見た空に
変わった飛行機雲があったのを見ていた覚えがある。
取引先所長はまさしくその当日、学校のイベントがありなんだかんだやって
いたのでよく覚えていますとのこと。

「その日は、通ってた小学校のプールが完成してプール開きの日だった
んですよ。でも午前中は天気が曇ってて、式典やって初泳ぎっていっても
すごい寒くて大変だったの。それで、おれたち小学生は終わったらすぐに
帰ってたけどオトナの人たちは完成祝いでそのまま宴会してんです。
で、うちに帰って中にいたらすごい音が空から聞こえてくるの。うちの
じいさんは「雷だ」って言うんだけど空が晴れてるのに雷はないですよね。
外に出て空を見てみたら飛行機雲と、なにかキラキラしてるのが見えるん
ですよ。ちょっと離れて小さい赤いのが見えて、それは自衛隊機のパラ
シュートだったんですね。で、そのキラキラしたのと一緒に小さい黒い点
みたいのが見えた。キラキラしてたのは全日空機とか自衛隊機の破片で、
黒いのは人間の頭かなんかなんですね、たぶん。」

「しばらくぼーっと見てたんだけど、そしたらすごい数のヘリコプター
が飛んできた。その後、ニュースで全日空の飛行機が落ちたって知った。
近所の家なんか、畑作業してるすぐ目の前に人が降ってきたって。
プール開きの宴会やってた大人たちは当然その日カメラなんか持って
いたはずなんですけど、写真撮ってなかったんですね。酔っ払ってて。
あの事故の、落ちてく飛行機雲の写真が岩手日報に載ってたでしょ。
あれは一般の人の撮影なんだけど、聞いた話だとあれかなりの金額で
岩手日報が買い取ったらしいですね。撮っときゃよかったのにねぇ」

「物見遊山でうちの兄貴とか、現場見に行ったんですよ。でも、帰ってきて
すごいへこんでるの。もう見たくないって。俺は行きませんでしたけど、
現場はホントにすごかったらしいですね。それ聞いた従兄弟も見に行って
みたんだけど、入る山間違えてぜんぜん違うとこ行っちゃったんで何にも
見られなかったんですって」

ちょっと前に盛岡市医師会の会史を読んだときに、この事故の犠牲者の
身元確認などの作業を直接担当したのが盛岡市医師会からの派遣医師たち
だったのでこの事故に関する記述が詳しかったもんでちょっと感心したことを
思い出した。

もうひとつ今回初めて知ったのだが、このとき同時に墜落した空自のF86の
搭載機銃がしばらく行方不明になっていた。物好きが墜落を知り、ものすごい
状況の事故現場をくぐりぬけ、回収して物置小屋に隠匿していたのだそうだ。
マニアとは恐ろしいものである。(この話も取引先所長さんから聞きました)

全日空ではこの事故機の残存機体を保存しており、近く社員向けに展示施設を
設けるそうだ。あれからもうすぐ35年が経つことになるわけだけど、忘れては
いかんこともある。ぜひ一般にも公開してもらいたい。

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Comments

雫石の事故の時、総統は4才でしたのであまり覚えておりませんが、それにしても恐ろしい話ですね。自衛隊の乗組員は生きていたといいますから、パラシュート降下する際、飛散した全日空機から落下してゆく乗客を見ていたかも知れないと思うと、たまりません。日航123便について書かれた「墜落遺体」という本も凄かったですが、飛行機事故はオソロシイです。マジな話、こんな時「サンダーバード」がいたらホントにどんなにいいだろうと思います。

Posted by: ガットラー総統 | December 12, 2005 at 03:34 PM

お世話になっております。
ついでに少しこの事故に関する話を調べてみましたが、
全日空ってこの頃は自衛隊出身の機長が多いんですよね。
それと、空自の機体と衝突したのは実は前にもやってんですよ。
雫石の事故は実は全日空機にも原因があるのですが、機長が
元空自だとこれも起こるべくして起こってたのかも…とも思います。
(自衛隊の訓練空域に侵入していたのですが、この辺はうやむや)
何にしろ、犠牲者は帰ってくるわけではないのですが。
雪に包まれた慰霊の塔に、黙祷。

Posted by: 最上屋 | December 13, 2005 at 11:14 PM

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