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November 26, 2005

花嫁吸血魔

 もう12月になるってのに、思いの外寒くはならずに今に至る。
とにかく最近、「あ、これ使えるかもしれん」というネタが出てきても、
いざこうやって書き込もうとすると…出てこない。忘れている。
面白い幻のネタが数知れず。もう若年性の認知症が始まっている
のか?まずいぞ。

ボギーの映画もそうだけど、最近まともに見るのは白黒の映画ばかり。
買っておいて見てなかった「花嫁吸血魔」を無駄にしないために、観る。
この作品、変な伝説がくっついていて、それに興味しんしんだったので
またいつものように「どうせレンタルじゃ見られないし」ってんで、買って
しまった。この作品、伝説がいろいろある「怪作」
hanayome







主演は池内淳子。なんだけど、この人この作品の前に新東宝を寿退社。
結婚して引退する、つもりだった。この結婚に猛反対だったのが大蔵貢。
「どうせ結婚は長続きしない」と言いきっていたらしいけど、案の定半年で
彼女は離婚。結局、新東宝で女優として復帰することを大蔵に申し入れた
のだけど、そこは大蔵先生。簡単には認めない。
どんな役のオファーにも文句を言わないことを条件に、復帰を認めたのだけど
その復帰第一作が、これ。池内淳子は泣く泣くこの役を演じることになったの
だそうで…。

 白井藤子(池内淳子)はニュー東京舞踊学校に通う、明日のスターを夢見る
若き乙女。同じ学校に通う滝内喜代子(天草博子)、篠原英子(瀬戸麗子)、
玉木里枝(三田泰子)、そして光武早苗(矢代京子)はもともと藤子と仲良し
だったのだけれど、喜代子は自分が抜擢された極光映画社の新作ヒロインが
会社の意向で藤子に代わり、英子が好意を寄せていた女たらしの芸能記者
大田基保(高宮敬二)は藤子をものにしようとする。里枝が思いを寄せる
早苗の兄、光武貞夫(寺島達夫)も藤子に好意を寄せるようになる。
…何も藤子はしてないんだけどな。
藤子のおうちは超ビンボで、借金まみれ。母・道子(津路清子)は病に伏して
いる。極光映画のヒロインに抜擢された藤子は
「これでおうちの借金が返せるし、お母様の入院もできるわ」
と素直に喜ぶ、いい子なのだ。
喜代子・英子・里枝は面白くない。何とか藤子をおとしめたい彼女らは
基保と貞夫をダシに藤子を城ヶ島へのピクニックに誘いだす。そして
藤子を断崖から突き落とし、顔を砕くほどの重傷を負わせる。結果、
ヒロインは辞退。家の借金は返すこともかなわず差し押さえられ、怪我を
おして藤子が母の面倒を見に家に戻ると母・道子は自害していた。
「あなたの曾祖母、お琴様をたずねなさい」との母の遺言に従い、家伝の
手鏡を持ち藤子は顔面に包帯巻いたままお琴様のもとを訪ねる。藤子は
南北朝で下野したとはいえ由緒正しい陰陽師・影山家の子孫で、お琴様
(五月藤江)はその妖術を会得した、一族で唯一の生存者だったのだ。その
証が手鏡。
「影山の子孫のためにわしは死ぬわけにいかん」みたいなことを信条に、
とんでもない顔をしているお琴様。彼女は何でも知っていた。藤子が
女友達に陥れられたことも妖術水鏡で見ていたのだ。彼女らに復讐を促し
秘術で顔の治療をするお琴様。だけど、コウモリで湿布したって効かん
だろうなぁ。目を覚ました藤子は自分の顔を見て絶望し自害を図る。
藤子を何とか復讐のため蘇生させようとお琴様は自らの血を与え、己の
命とひきかえに藤子を生き返らせる。しかし、藤子は呪術のために吸血鬼
の化け物に自分の意思にかかわらず変身することとなる。
藤子の後を追って、貞夫がお琴様の家を訪ねると彼は下男の捨助(由木
城太郎)(←お約束の、せむしでまともに話せない)に案内され、藤子の墓へ。
藤子さんは死んでしまった!悲しむ貞夫。

東京で開かれた第六回ミス太平洋コンテスト(何か中途半端だな)に現れた
謎の美女・影山小夜子。この審査をしていた喜代子と英子は驚く。
「あれは藤子さんだわ!」
ふたりの疑惑を、確かめようとスケベ心が先にたつ基保。小夜子のもとに
押しかけ、スケベなことに及ぼうとすると小夜子変身。基保は怪物に血を
吸われ絶命する。ここから小夜子=藤子の復讐が開始される。
まず英子が怪物に襲われ、ついで新婚早々の喜代子が襲われ殺される。
貞夫と婚約していた里枝は、次は自分が殺されるとおびえる。
「私たち、藤子さんに大変悪いことをしてしまったの。小夜子さんは藤子さん
だわ」里枝は貞夫に自らの罪を告白するのだった。
その様子を怪物の姿で見ていた藤子は、貞夫が里枝を愛していると知る。
「里枝さんを殺してはならない。貞夫さんを悲しませてはならない」
復讐をやめようと決心する藤子。

貞夫の故郷での結婚式に、贈り物を持って現れる小夜子=藤子。これで
さよなら、と思いを断とうとしてたのだけどその帰り道に自らの意思に反し
怪物に変身。式場に舞い戻り里枝を襲うのだが、銃で撃たれてしまう。
最後の力を振り絞り逃げる藤子だったが、池の水辺で力尽きる。追って
きた貞夫は藤子のなきがらを抱きしめるのだった。


まずすごいのはお琴様の顔。特殊メイクすごすぎ。怪我を負った藤子の
顔もメイクがすばらしい。変身後の怪物の造形はまぁ、時代を考えると
それなりだけど変身途中の描写はとてもよく作ってある。編集もいいし
ワンカットでの変身シーンというすごい技術も見られる。
変なババァの呪術に引っかかったお嬢さんの復讐談、って言ってしまうと
あんまりかもしれんけど…
おそらくは怪物も池内淳子本人がやってるんだろうなぁ。小柄だし。
新東宝の撮影所が出てくるのがうれしいし、作品自体の出来は悪くないです。
池内淳子と大蔵貢の確執がまず伝説的だけど、ことの真贋は不明。
でも、大蔵が彼女に嫌がらせしようとするならやはり仕事を干してしまうだろう
から、これは彼女の女優としてのやる気を確かめたかったんだろうと思いたい。
うーむ、スポ根のようだ。いい話ではないか。

それと、もうひとつの伝説はこの映画の存在をキャリア上の汚点とした
池内が、後にこのフィルムを買い取りジャンクにしたとのお話。

…なら、なんでDVDが出てんだ?これはまさに、ガセだったのだった。

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November 19, 2005

孤独な場所で

 先日、「トリビアの泉」を見ていたら「「11:3=B」を縦にしたら
バカボンのパパっぽくなる」という、しょーもないネタを放送していたが
そのBGMで流れていたのが「元祖天才バカボン」のエンディングの曲
だった。原作者の赤塚不二夫が作詞しているものだったが、その中で
「41歳の春だから~」というフレーズがあったのを「あ、懐かしいなぁ」と
思って聞いていたら、ふと気づいた。

「…おれは、バカボンのパパと同い年になっていたのか?」

 ある意味、衝撃の事実だった。


いろいろ考えすぎていたら、またDVD見ていないぞ。おかげで更新もしてない。
これじゃいかん。
なのでまたまた「ボギーあんたの時代は良かった祭」に戻ることになり、
「孤独な場所で」を見ることにする。
lonely









しかし、見てみて思ったが、これ微妙な作品だぞ。このフィルムノワール
コレクションvol.1では個々の作品の映像特典なんてボギーの出演作
の予告編がおまけでついてる程度だったのに、これだけはなぜか
フィルムの復元ドキュメントとカーティス・ハンソンのインタビュー映像に
よる解説がついている。これは驚き。
最新作「イン・ハー・シューズ」が現在公開中で、これは評判がよろしい。
本編を見ると、この作品に思い入れが出てくるのもなんとなく納得が
いきました。

原作はドロシー・B・ヒューズの同名小説で、もともとシリアルキラーを
題材にした犯罪小説だったのを思いっきり脚色して、殺人事件に
まつわる人々の物語にしている。
2movies-revival-9708



主人公ディクソン・スティール(ハンフリー・ボガート)は映画脚本家で、
以前は売れっ子だったが最近はヒットがない。バーで新作のオファー
を受けた彼は店の受付嬢ミルドレッド(マーサ・スチュワート)に原作本
を自分に読んで欲しいと頼み、家に連れ帰る。彼のアパートの別棟に
住むローレル・グレイ(グロリア・グレアム)に二人でいるところを目撃
される。んで、特に何もないままディクソンはミルドレッドを帰す。
翌朝、軍隊時代の部下で今は刑事のブラブ・ニコライ(フランク・ラブ
ジョイ)が現れ、ディクスンを警察署に連行。ロクナー警部(カール・ベントン
・リード)からミルドレッドが殺され、遺体が道路ばたに捨てられていた
ことを告げられる。しかし、ディクソンは動じない。嫌疑をかけられた彼は
ミルドレッドを一人で帰したことをローレルに証言してもらいなんとか放免
されるが警察は彼を疑う。ディクソンは暴力的な男で、過去に幾度か
事件を起こしていたから。

これをきっかけにディクソンとローレルは恋に落ち、新作の執筆に没頭
する彼をローレルは献身的に世話する。が、ブラブ夫妻に誘われた
ピクニックでちょっとしたことで激昂して帰る途中、ぶつかりそうになった
車のドライバーを殺しそうになるほど殴りつけるディクソン。ローレルは
次第に彼を疑いだす。

新作はめでたく完成するのだが、不安なローレルは彼から離れたい。
しかし、できないままずるずると婚約までしてしまう。その婚約をお披露目
する内輪のパーティでまたもディクソン暴れだす。ついていけないってんで
先に家に帰るローレル。その家に押しかけるディクソンはさらに昂奮して
しまい、ローレルの首を絞める。いかーん、と思うところに警察から電話。
「犯人が捕まったよ。疑って済まなかった。警部が彼女にも謝りたいんだけど
代わってもらえるか?」ブラブからの電話だった。
ロクナー警部の謝罪を聞くローレル。しかし、
「もう遅いわ。昨日だったら良かったのに」

自分が彼女からどのように思われていたかを知るディクソンは、彼女を
失おうとしていたのはなぜなのかをやっと知る。そして、呆然としたまま
彼女の家を出て行くのだった。

あらすじはこんな感じになるけど、1950年の作品ということを考えるとえらい
微妙な作品。
なにしろ、登場人物は実は犯罪には絡んでない、でもフィルムノワール。
ボギー先生はかっこいい男、なんだけど性格的に破綻している粗暴な
部分のある男ディクソンを演じている。なんか微妙。
謎解きの部分も、あっさりとおしまい。あまりに現実的。
ロマンスの一種としてみるとまぁ、そのジャンルにははまるとは思います。
監督はニコラス・レイ。「理由なき反抗」が有名だけど、これみたいにえらく
実験的なものまでやってたのね。
個人的に注文をつけるとすると、やっぱディクソンのキャラクターの掘り下げが
もう一歩足りないと思う。脚本家だろうけど、しばらくヒットがないのにいい暮らし
ってのは、よくわからん。彼が暴力に対してマニアックである部分を表現する
のには、時代的には厳しかったろうなぁ。
もともとは主人公は殺人犯。これをボギーとかキャストがみんなで読みあわせを
しているうちに監督が方針変更。殺人をめぐるサイドストーリーになったそうな。
ボギーは、相変わらずです。元気です。でも、このキャラクターを演じるのは
たぶん楽しんでいたはず。自分的にはブラブの奥さん、シルビア(ジェフ・ドネル)
がいい感じ。適当に美人でなく、適当に物語に影響を与えてるおいしい役だぞ。
ローリング・トゥエンティの俳優である酒びたりのチャーリーなんて登場人物
(ベラ・ルゴシあたりがモデルかな)からも当時のハリウッドへの皮肉も入って
いるけど、同時期の「サンセット大通り」に比べると毒は弱い。
それでも、あのハリウッド全盛の時期にこんな微妙な、実験的な作品があった
とは驚きであります。
特典のカーティス・ハンソンのインタビュー解説はとてもためになるから、きちんと
見て損はしない。

あと驚いたのが、この映画の修復作業のドキュメントが特典として収録されてる
けど、この中で1950年以前の映画はハリウッドでも半数しかきちんと保存されて
いないということが述べられている。びっくり。日本の保存状況はひどいと思って
いたけど、アメリカでも大差なかったのね。
もっとみんな、映画に愛をくれてやってくれ。

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November 13, 2005

またいろいろ考える

 タリウム事件、まとめサイトとか作られてますがまだ肝心の「高校一年生
の女子生徒」さんの処分が決まってないのに、まとめちゃうのもなんだか
なぁ、と思う。
タリウムって?と思って調べてみたら、これって元素のひとつなんだね。
元素記号はTl、番号は81、原子量は204.3833って、重いぞ。水銀とかと
同じくらいの物質ですな。天然にはほとんど存在しないそうですので、
娘が「母がタリウム中毒なのは知っていた」とか言っても、そこいら
にないもので簡単に中毒おこすわけないだろ。しかもタリウム中毒だっ
てわかるってことは、その症状に明るいわけだろ?なぜ知ってるのか
不思議に思われないと考えてたのか?思いの外考え足らずの娘。
高屈折レンズの製造過程で使うことがあったそうです。今は主に
殺鼠剤に用いられる。

このタリウム、かのグレアム・ヤングが精神病院から退院したのち就職
した先で事件を起こした際に使われている。
体内に入った場合、まず腹痛。四肢の麻痺症状・痙攣。頭髪が抜ける
。意欲低下・幻覚・情緒不安などなどなどなどの症状がみられるようだ。
お母さんも髪抜けちゃったのかな。
治療のためにはどうしてもこのタリウムを何かと結びつかせて体外に
排出する必要があるわけで、娘はプルシアンブルーとかで中和させて
いましたな。娘の日記ではタリウムを「小枝」とかの別名で記していた
けど、もともと語源がギリシア語の「緑の小枝」。
お母さんかなり肝機能・腎機能が低下してるはずだから急には中和
できないだろうし、どんな治療してるんだろ。

2ちゃんの板でのお約束は、

「科学部の女子高生で制服の上から白衣を着ている」
「雪城ほのかか?」

というやりとりとか、

「おれ昨日も1000mg入りの飲んだ」
「それタウリン」

という感じのが結構あって、面白かった。


そんなのがあったと思ったら、町田でまた高校1年生の女の子が
殺される事件発生。犯人は同じ高校に通う1年男子生徒。
この女の子、写真ではいい笑顔してるしテレビで見た映像でも
かわいい感じの子だった。
好きだったからって、思い込みで逆ギレするとは。
親も帰ってきた息子の姿見て変に思わなかったのか?

グレアム・ヤングの場合は捕まった際に己の空虚さを語り冷静に
自己分析をしていたけど、韮山高校一年の彼女はそういうことを
していないらしい。所詮パクリだということか。

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November 07, 2005

特捜班CI☆5 (The Professionals)

 いつもお世話になっているサイトが「映画総合データベースサイト 
allcinema ONLINE」なのだけれど、ここの運営会社であるスティングレイ
ではオリジナルのDVDソフトを企画し販売している。第1号の「血を吸う
カメラ」「ウィッカーマン 特別完全版」から始まり、先日ラインアップされた
のが「ファイナル・オプション」と「特捜班 CI☆5傑作選DVD BOX」
この2作品とも、わたくしまったく存じ上げませんでした。
でもやっぱここでセレクションしたんだから面白いのかなぁ、と思ってたら
今回太っ腹なことに、スティングレイでお試しDVDを3,000名様に無料配布
というキャンペーンをやっていて、ついつい応募してしまった。
現在個人的には「ウィッカーマン」が欲しいのですが…無料の言葉に私は
弱い。詳細はリンク先を見よう。これ、とても面白い。

しかし、なにぶんテレビシリーズだし映画に比べりゃやっぱ、ねぇ。と
見る前には思っていた。今回お試し版として選ばれたエピソードは
「替え玉の替え玉 じゃ本物は誰だ!」というタイトルがついているもの。
なんか、これ聞いたらホントに大丈夫なのか?とさらに思った。
味がありすぎだよ。(原題はBlind Runであります)邦題は他にも
「防衛機密と娘の命と どっちが大事だ!」とか「革命家と殺人者の
美学の違いは何だ!!」
「事実とはエッ!ウッソーというものなんだ!」
など、「~なんだ」という
短文が多いぞ。

んで、見てみました。  …面白いよ、これ。

CI5とは、クリミナル・インテリジェンス5課の略。イギリス国内の保安のため、
あらゆる犯罪に挑む3人の男たちの物語。
(イギリス政府の内務大臣直属の機関に国家犯罪情報庁というのがあり、
この第5課のことになるのでしょう)

ある日の朝。CI5の部員、レイモンド・ドイル(マーティン・ショウ 声:野島昭生)
とウィリアム・アンドリュー・フィリップ・ボーディ(ルイス・コリンズ 声:若本規夫)
がトレーニングをしているところに「おやじ」と慕われるジョージ・コーレイ部長
(ゴードン・ジャクソン 声:森山周一郎)が現れ、任務を告げる。
「明日5時に港にある重要人物が上陸する。二ヶ所にエスコートし元の場所に
送り届けろ。しかし、バックアップはない」
と告げると二人と握手をしてコーレイ部長は立ち去る。首をかしげる二人。
「いままでおやじが握手してきたことあったか?」
翌朝、もう一人の情報部員チャーリーを運転手に、アラブ系の紳士と太った
ボディガード(スヌーピーとあだ名をつけられる)を車に乗せ目的地に向かう
二人。しかし走り出してすぐにテロリストたちに襲撃される。二手に別れ
なんとか攻撃をかわし、第一の目的地に到着。しかし、まいたはずの
テロリスト達が彼らが出てくるのを待ち受けている!
「なんでこっちの動きが奴らにバレているんだ?」
そして、CI5の一室ではコーレイ部長のほか数名の男たちがこの追撃戦を
監視画面でモニターしていた。その目的は何だ?

とにかく、アメリカ製のアクション映画を見慣れているとこんな風に地味に
すごい、というかリアルなアクションはすごい新鮮。銃撃をうけて穴だらけに
なりながら(ガソリンがカーブのたびにこぼれるんだよ)爆走するリムジンに
感動。ストーリーもよく出来ている。実はこの命令には裏にしっかりと計略が
あるのだ。
この物語を見てて「ワイルド7」の最後のエピソード「魔像の十字路」を
思い出した。日本を支配しようとする秘熊の野望を阻止するべく戦うワイルド
の動きはなぜか敵に筒抜け。実は裏切者は隊長の草波なのだけど
最後に助けられたユキは実は草波は秘熊に接近し刺し違えるつもりで、
ワイルドの動きを秘熊に伝え、部下を裏切ったことを知るのだ。
「私の部下は、どんな状況でも絶対に生き延びる」と信頼してこその行動。
男の世界だ。かっこいいぜ。

今回発売のセットは傑作選なのだけど、士郎正宗が今回大プッシュ。
「甲殻機動隊」の元ネタがこの「CI☆5」だったとは驚き。このDVDボックス
とてもリキの入ったもので、吹き替え音声を新規録音したエピソードも
収録されている。1000セット売れると「コンプリート」が発売されるそうだ。
すごいぞスティングレイ。がんばれスティングレイ。みんなで応援しよう。

…しかし、自分そのうち「ウィッカーマン」買います。お金ためます。

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November 05, 2005

最近の出来事について考える

 静岡で高校1年生の女子生徒が、自分の親にタリウムを盛り毒殺を
図っていた、なんてニュースが最近駆け巡っているけど、この彼女がブログ
で使っていた名前が「岩本亮平」。テレビでは「男性の名前」と言ってたやつ。
知ってる人は知っている、「絶望の世界」の主人公。(オイラも知らんかったけど)

これは「日記型オンライン小説」とでも呼べるもので、主人公が開設した
ホームページ上の日記という形で1999年の11月からリアルタイムでつづられた
もの、らしい。作者は宮谷シュンジ氏。現在サイトは閉鎖中。
それでもこの「岩本亮平」の名前にピンときた人は結構いたようで、2ちゃん
なんかでは「おれも昔読んだ」という人多し。結構人気あったのね。
おっちゃん、そんなんよう知らんかったわ。てなわけで、アーカイブで残ってたの
をナナメ読みしてみました。

これが、結構面白い。ストーリーは現実の世界とネット上の世界、また「虫」の
存在とかで別々の人格の間を行ったりきたりするとこもあるので簡単には
物語はまとめられないんすけど…。

 主人公の亮平が高校で同級生の奥田から執拗にイジメにあう。「虫」と
あだ名をつけられる亮平。彼の心のよりどころは妹の早紀だけ。(この愛情
がどんどん歪んでいく)クラス委員の荒木さんがイジメを告発しようとするが、
奥田らに囲まれて反撃にあう(このあとまわされちゃう)。
そうこうしてたら奥田が駅で電車に轢かれて死ぬ。突き落とした黒いマフラー
の男がいたらしい。(犯人は荒木さんだったのだけど、早紀はそれを目撃して
いたようだ)年末、亮平はとうとう早紀を襲い、手篭めにするのだけど彼女は
処女でなかった。早紀は壊れてしまい入院。荒木さんが逮捕されたが、早紀
は犯人が兄の亮平だと思っていた。そのまま壊れたので彼女にとっては
奥田殺しは兄の犯行。誤解を解きたい亮平は何とか早紀の意識を戻し
説明したいのだけど、彼女が「トオル」という名をもらすのを聞き、独占したい
あまりそのトオルを捜そうとする。早紀のHP「希望の世界」でトオルを捜す
亮平。衝撃の事実判明。トオルは奥田だった!
自分をいじめてた奴に妹を喰われてたとは!睡眠薬で妹と心中を図る
が、これをきっかけに亮平の「虫」は早紀の中に入ることになる…。

このあとはネット上だけのお話やらいろんな登場人物がでてくるやら、
素直に言うと全部はまだ読んでません。横書きの日本語は長時間見るのが
わしのようなおっさんにはつらいよ。一応、「僕の日記シリーズ」という名前で
他に「光と影の世界」とかがあるので、全編通すとかなり長いのだ
ほかにサイドストーリーもあるんだもの。
結構面白いけどね。

この登場人物の中で「カイザー・ソゼ」って名前が出てくるけど、これ
「ユージュアル・サスペクツ」じゃないですか(あっちは「カイザー・セゾ」
だけど)物語の中で語られる事件のあれこれ、自分的には結構リアルかも
しれない。高校生が学校で爆弾ハジけさせる世の中だもの。
本文中、奥田が死んだ後で学校に行った亮平が「もういじめられることがないと
なんでかさびしい」みたいな独白をしているけど、これってなんとなくわかる
気がする。そりゃ、誰だって他の人からかまってもらうと何か自分の価値を
見出すよ。たとえ、イジメでも。

にしても、韮山高校一年の彼女。もっと自我を持てよ。「絶望の世界」をパクり
グレアム・ヤングをパクりじゃおまいさんの価値はないぞ。模倣とパクリじゃ
意味はかなり変わるということを気づいて欲しい。
「これは実験だったのだから、人を殺そうという意思はなかった」
なんて言い抜けようとしてんのかなぁ。オトナをなめんなよ。

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November 03, 2005

てなわけで12モンキーズ

 もともと仕方なしに「ラ・ジュテ」を見てしまい、あまりにもその作品性に
感動してしまい、これをもとにした作品がとにかくテリ-・ギリアムの監督作
ということで必然的に「12モンキーズ」を見たいという欲求は強くなった。
にしても、ツタヤではずーっと貸し出し中。
日本での公開は1996年7月。最近のミニシアター系以外の公開作品としては
珍しく、ロングランになったけど…また見に行ってなかった。

12monky







 そのイメージは、空港。叫び、走る女の姿。何を追いかけているのか?
 そして、銃を構える警官。撃たれたのは誰だ?
ジェームズ・コール(ブルース・ウィリス)がとらわれているイメージは
子供の頃の記憶。
目が覚めると、そこは暗い冬のフィラデルフィア。だけど、人間の姿はない。
 時は2035年。謎のウィルスにより地上の人類は謎のウィルスによりその
99パーセントが死に、残された人々は地下にもぐり生き延びていた。
地上に残っていた、12モンキーズのマークを見つけるコール。
12mon





囚人である彼はこの12モンキーズにまつわる人類滅亡の原因を探るべく、
ウィルスの発生時期である1995年へ送り出される。しかし着いたのは
1990年のフィラデルフィア。怪しすぎる彼は逮捕され、精神病院に入れられ
精神病理学者キャサリン・ライリー(マデリーン・ストウ)の調査対象となる。
病院で彼は若い患者、ジェフリー・ゴインズ(ブラット・ピット)と出会う。
彼は「俺の親父は神なんだ」と語る。脱走を図ったコールは捕まり、拘束される
がここで未来に呼び戻される。
再び過去へ。今度はちゃんと1996年。いっぱしの精神科医になったキャサリンの
前に現れるコール。街で彼は、あの12モンキーズのマークを見かける。
12モンキーズは、あのジェフリーの主宰する過激な環境保護団体だったのだ。
ジェフリーの父は、世界的細菌学者のゴインズ(クリストファー・プラマー)。
近々行動を起こすことを表明するジェフリー。ウィルスが撒かれるのか?
ジェフリーの行動を止めるべくゴインズの屋敷に潜入しようとして捕まりそうに
なるコール。しかし、また呼び戻され経過報告。ゴインズの関係者をマークする
ためトラベラーが追加される。
 またまた1996年に戻ったコール。キャサリンと恋に落ちた彼はこの時代で生きる
ことを決意。フィラデルフィアを離れようとするが道中聞いたニュースで12モンキー
ズが動物園を襲い、動物を解放したことを知る。ではウィルスは?
空港でゴインズ博士の助手を見つけたコールは、彼の目的がウィルスの拡散だと
知る。彼を追い、銃を構えるコール。しかし、彼は警官隊に射殺されてしまう。

彼の見たイメージは…叫び走るキャサリンの姿。そして、撃たれる自分。いまわの
際に悟るコール。
この事件を目撃していた少年がいた。それは他ならぬ、ジェームズ・コール。
彼が見たのは、死にゆく自分の姿だったのだ。

 監督のテリー・ギリアムをはじめ実は結構いいスタッフが揃っている映画。
製作のチャールズ・ローヴェンは最近だと「バットマン・ビギンズ」なんて
やってる。脚本のデヴィッド・ピープルズは「ブレードランナー」の脚本を書き
「許されざる者」でアカデミー作品賞ゲット。
撮影のロジャープラットは「未来世紀ブラジル」もやってるし、最近の
ハリーポッターシリーズもやっている。これはハズレるには苦しい作品。
この当時のギリアム御大は「ブラジル」「バロン」とトラブル続きで、この作品も
雇われ仕事でやっているので結構自分のカラーを抑えて仕事している
印象が強い。でも、やはりギリアム調。地下人類のコンピュータなんかが
どう見ても「ブラジル」から持ってきた雰囲気だし、コールが一度だけ第一次
大戦の時代に行き友人のホセと出会う漫画的くだりなんかはまさにギリアム。
物語のテンポの良さもあまり長さを感じさせません。ロングランするだけの
ことはあったか。
このエンディングはまさに「ラ・ジュテ」へのオマージュで、コール少年の
存在は「ラ・ジュテ」をリアルタイムで見た若き日の製作スタッフの姿では
なかったかな、なんて思った。ルイ・アームストロングの「What a wonderful
world(この素晴らしき世界)」が響くタイトルバックも良いと思います。

最新作は「ブラザーズ・グリム」!ジョナサン・プライスも出ている(脇役だけど)
製作は再びローヴェン。結構スタッフはつながってるのね。見たいよぉ。
つながってるといえば、驚いたのが「ラ・ジュテ」の音楽を担当したのが
トレヴァー・ダンカンという人なのだけど、この人あの、「プラン9フロム
アウタースペース」でも音楽を提供していたのですな(;゚д゚)
ううむ、史上に残る佳作と史上に残る大駄作の両方に関わっているなんて
なんて幸福な人なのだろう。

今日は、ツマの誕生日です。また何か語ってくれ、妻よ。

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