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October 02, 2005

「死霊の盆踊り」への個人的考察

 今から20年ほど前、ニューヨークのプラザホテルにて「プラザ合意」なる
国際合議が採択された。参加していたのは先進主要国5カ国。
何の合意かというと、当時進んでいたドル高の為替相場に対して、日本、
ドイツ、フランス、イギリスの各国で協調介入をしドル高を是正することが
目的の合意で、ここから円高ドル安が一気に進行。バブル経済がやってくる
ことになる。(一応、経済学部卒)

 この結果とにかく、この頃の日本は金が余っていた。当時学生だった自分
にはさっぱり縁はなかったが、誰でも簡単に金が借りられるようになり
そこいらでいわゆる「パー券」が飛び交っていた。ジュリアナ東京が大ブレイクし
ワンレンボディコンの女が街にあふれた。これも俺には縁がなかった。
 当時おいらは笹塚に住んでいたけど、アパートに風呂はなく銭湯通い。
いまだ良く覚えてるのは、その途上で自損事故やったフェラーリテスタロッサが
収容作業中で、「うまくいかねぇなぁ、あはは」とカーキャリアのおっさん2名が
笑っていたこと。BMWの3シリーズが「六本木のカローラ」なんて言われて、
一足で2万円くらいのパンストが売れていた時代なのだもの。

ただ、金余りのせいでこの頃に発売された映像ソフトは、今となっては貴重品
ばかり。「九十九本目の生娘」とか「アイダホ・ポテト・ライブ」なんてビデオソフト
が、この頃に発売されてた。まだ、差別表現にも寛容だったし、あらゆる娯楽
が求められていたからこそのソフト。バブルはこの分野にも影響を強く残した
のであった。マニアックなソフトでも自由に買えるようになったのだ。

んで、「死霊の盆踊り」もちょうどこの頃に公開された。ときに1987年9月。
だいたい、「史上最低の映画」「映画史上もっともつまらない作品」なんて
キャッチがついていたのだが、これでかえって「それがどんなもんだか見て
みたい」という人たちが、実はあまりにも多かったのだ。
当時のオイラ、あまり金に余裕もなかったから「そんなの見てられねぇ」と
思ってたけど、実際には、関心があった。後にビデオ化されたけど、こう
なるとかえって手が出せない。レンタルだってあったのになぁ。
発売された「死霊の盆踊り」のビデオは、今となっては貴重品。だけど、
時代は流れとうとうDVD化された。映画秘宝では「快挙というべきか、暴挙と
いうべきか」と発売元のジェネオンを称えておった。
bonodori







内容については、…細かく言っても仕方ないんだよな。語りつくされてるし。
スリラー作家のボブが恋人のシャーリーと小説のインスピレーションを求めて
夜のドライブ。墓場に向かっていたけど帰ろうとしてたら、事故を起こす。
二人が気を失って倒れていたそばの墓場では夜の帝王が闇の女王に命じて、
死霊の女たちの宴を催していた。
捕まった二人は延々とその宴を見せつけられる…、ってかっこよくしとこ。

もともとの成り立ちは、アメリカではドライブインシアターという上映形式がある
わけで、これだと車に乗ったまんま友達同士でワーキャー盛り上がりながら
映画を見られる。スプラッタホラー映画などは、このシステムでこそ楽しく
見られるのだそうな。それと、製作当時の65年は悪名高いヘイズ・コードの
ためアメリカ映画では性描写はすっかり御法度。でも、ヌード映画の需要は
あったので、このねらい目二つ合せてこんな感じになったらしい。
でも、結局エド・ウッドの世界が展開してるぞ。(原作・脚本=エド・ウッド)
夜の帝王役はクリズウェルだし…。
DVDではとにかく、特典映像のA・Cスティーブン監督のインタビューと当時
配給元のギャガ(!)でこの映画のサブライセンス営業を担当した江戸木純氏の
書き下ろしライナーは価値のあるものだと思う。

バブルははじけ、時代は変わり人々にしょーもない映画を楽しむくらいの余裕
はできても、今度はしょーもない映画を持ってくるほどの社会的な余裕がない
時代になりました。オイラにはいまだ経済的な余裕はないし、買い込んだ
DVDのんびり見る時間もキビシイのが切ないなぁ。
結構フツーの人になったのに。
金がなくても時間のあった、若い頃が懐かしい。

これ、飛ばし飛ばしで結局きちんとは見てないですが、気長に見ます。ええ。

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