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April 27, 2005

プラン9フロムアウタースペース


 映画といってもピンからキリまであるわけで、いわゆる傑作と呼ばれる
ものがある一方でぜんぜん出来の良くないものとか、ちょーツマラナイ
ものとかもいっぱいあるわけだが物好きも度を越すと
「これはそーいう作品なのだ。カスにはカスなりの味がある」
と納得しながら結構楽しんで見ていたりする。これって、酒飲みと同じ
感覚ではないかと思います。
微妙な位置づけになるが、駄作と呼ばれながらもごく一部のマニアの間で
カルト的人気があったりするものもある。これもそんな一本。
エドワード・D・ウッドjrは一般に「最低の映画監督」と呼ばれている
訳だけど、なぜ最低なのか?
自分の場合、名前は知っててもその作品は見たことなかったし
ティム・バートンの「エド・ウッド」くらいしか彼の人物像をつかむ
ものは知らなかった。これはこれで面白い映画で、マーチン・ランドーが
ベラ・ルゴシを演じてアカデミー助演男優賞を獲っている。
この作品の中で、エド・ウッドが製作に爆走する作品がこの「プラン9」。
一応ベラ・ルゴシはクレジットされてるけど、実際この撮影前に彼は
亡くなっている。エド・ウッドは「プラン9」の前に撮っていたルゴシの
フィルムを、簡単に言うとリサイクルしようとしてこれを撮ったらしい。
そんな成り立ちの映画がきちんとした出来になる…のは難しい。
 ストーリーは平たく言うと、どっかの宇宙人が地球人に警告するため
死者を復活し操る、プラン9を発動する(警告になるのか?)
しかし、その計画は地上の円盤が発見され破壊されたため失敗し、地球
を脱出しようとした円盤は爆発してしまう、という感じかな。
主な舞台は墓地なんだけど、墓石はダンボール製でぺらぺら。
飛行機のセットも、なんじゃこりゃ?操縦桿って、板だぞ。
空飛ぶ円盤は車のホイルキャップだし特撮はチャチというレベルではない。
ベラ・ルゴシの出演シーンは前後がさっぱりつながらない。他にもトー・
ジョンソンのすごい芝居やクリズウェルの前説後説の「カンペ読んでます」
が明らかな目線、登場人物たちのとんちんかんなやりとりなど、見所満載。
あまりのツッコミ所の多さに、何といっていいのやら。自主映画でも
こんなのは最近見られません(昔はあったよ)あまりの出来にきちんと
した公開もされないまま忘れられていたのだそうだ。(そりゃそうだろ)
こりゃ、最低の監督だわ。
それでも、この映画は積極的な映画好きに愛されている。「エド・ウッド」
のほか、ドキュメンタリーが2本も作られてるし。人気の出たきっかけは
80年代末から深夜テレビで繰り返し放映されたことで、これで人気が出た
んだそうな。
エド・ウッドという、情熱はすごいけどとにかくダメな監督は皮肉な
もので死後こういう形で名を残した。彼が原案の「死霊の盆踊り」も見て
みたい。「グレンとグレンダ」はまた後日見よっと。
ひどい脚本だけど、宇宙人の女性が「自国のために他国を侵略するのは間
違っている」という台詞が、個人的には現代を考えると光ってます。

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